2005年09月08日

バンドやろうぜ

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アッコ「はーい。何。おじさん。」
2階から女子、学生風がのんびり降りてくる。顔には赤透明のざあますおばさまメガネ着用です。
シロー「お客さんなんだが。頼んでもいいかね。」
ア「いいわよ。あ、君たち!」
ケン&おさむ「あ!」
シロー「あ!はいいからとりあえず。お客さん待ってるぞ。」
ア「はい。えーと。何にしますか。」
アッコちゃん急いでエプロン付けて接客中です。
ケン「おい、アッコってあの子アッコじゃないか。」
おさむ「おお、アッコだぞ。なんでここにいるんだ。」
アッコ「はい。チーズダブルジャンボベーコンエッグポテトバーガーとポテトLとコーラLですね。合わせて380円です。」
ケン「おじさん?」
手早く調理するアッコちゃん。相当やらされてるらしく慣れております。
・・・・・・・・
料理が出来ました。お客さんに渡してアッコがやってくる。
アッコ「ケンちゃんとおさむ君じゃない。久しぶり〜。」
ケン「ああ。」おさむ「ああ。」
シロー「ああって君たち知り合いかい?」
ケン「ええ、一応近所なんで幼馴染です。」
おさむ「小学校が一緒。いぢめられたぞ。」
アッコ「何言ってんの。いぢめたの、あんたたちじゃない。」
シロー「ははは、こいつならあり得るな。」
アッコ「おじさんまで、もう。」
ケ「何でここにいるんだ。」
シロー「ああ、この子は私の姪でね。私がやもめなんで彼女の両親が心配してたまに様子見によこしてくれるんだ。」
おさむ「そうなんですか。ちーともしらんかったよ。」
アッコ「ところでおじさんも何かがちゃがちゃうるさいと思ったらみんなで何してんの?」
シロー「見ての通りギターを弾いてるんだ。」
アッコ「見ての通りって何で3人で」
シロー「ああ、この二人がギター始めるって言うんでね。ちょっとレクチャーしてたのさ。アッコちゃんもやるか?」
アッコ「お前もって、お店は」
シロー「ああ、そうか。じゃアッコちゃんしばらくお店頼むよ。」
アッコ「頼むよって。もう。バイト代は貰うから覚悟してね。」「それとあまり大きい音でやらないこと!」
ケ、お、シ「はーい。」
ケン、おさむに耳打ち「おい、アッコけっこうでかくなったな。」
おさむ「何がだ。」
ケン「バカ背丈だよ。背丈。」
シロー「おい、君たちやるのかやらないのか。」
ケ&お「はい。やりますやります。」
妙ないきさつで一つの目的を持った3人、一斉にブギを奏でようとしてます。
音はもちろん...
でっかいに決まってる。
アッコ「もう」。

ケン「いやあ、面白かったなあ。」
シローの店を出てようやく帰路につく二人。
おさむ「うん。でもおじさんがギタリストだったとは。しかもギンギンだし。」
ケ「ほんとたまげたぜ。」
たまげながらぽちぽちギターを背負って歩く。ケンはシローの店にギターを置かず結局家に持って帰ることに。やっぱり触りたかったのだ。

おさむの店の前で二人は別れる。

ケ「じゃあな。明日また。」
お「おう。家でさんざ怒られろよ。ははは。」
ケ「なんだよ。お前こそ。ここでへこまされるの見てようかなあ。」
お「へーだ。」

そーっと店に入るおさむ。客はいない。親父は奥で。しめしめとそーっと歩いて階段上がり無事2階へ到着。と思ったら2階で姉ちゃんにばったり。
マナミ姉ちゃん「何、あんたこそこそと。あー、何かついでんの。白状しなさいよ。ほら。ほらー。」
おさむ「えーっとこれはギターだけど。うんといや買ったんじゃなくてほら友達に借りたんだよ。うん。」
マナミ「いやだー。ほんとうかしら。まあお前にそんなお金無いしねえ。稼いだって言ったってギター買うほど上げてないし。」
おさむ「まあ、そうゆうことだから。あしからずー。」
だーっと自分の部屋に。
お「やべーよなあ。しっかしばれたらどうすんべ。まいっか、それはその時で。」
と着替えもそこそこ早速、ギター取り出して。そして机の上に置いてあった本を傍らに置き、ポッケからスライドバー取り出して。
本の名前は
「スライドギター講座」。
「えーとオープンAチューニングってやつはと....こうだな。」
ぺんぺんぺん。
「俺指短いからなあこうしないとブギーのリフ弾けないのだ。へへへ。」独り言が気持ち悪い。
オープンAチューニングとは開放弦をそのまま弾くとAのコードが鳴る変則チューニング。これなら2フレット分でリフが弾ける代物である。
「うーん、これしちゃうとスライド専門ギタリストになっちゃうけどまあ良いか、それも。」グイーン。



店の前でおさむと別れたケン、足取り相当重い。
「・・・・どうしようかなあ。怒られるよなあ。・・・・」
などと逡巡するも歩いてれば当然自分の家、毛糸屋に到着。店入り口の引き戸をそおおっと開ける。
がらがらがら。そーっとは無駄であった。
「あ、ケン。お前今何時だとおもっとるんじゃ。あ、何じゃそれは何かついでるんじゃ、えギター?。何でお前がギターもっとるんじゃ、え、友達に借りた。うそをつけお前が買ったんじゃないのか、なに本当だって?それにしてもそんなもん...」
「なんだー婆さん。騒いで。」
奥からのんびりした声で爺さんが出てくる。
・・・今だ!・・・婆さんが後ろ向いた瞬間たたたたたと2階へ駆け上がる。
「あ、ケン、話はまだおわっとらんぞ。この腐れ極道が。こら」
とその時電話が鳴る。じょりーんんん。

えんえんとしゃべっていたのはケンの婆さん、泉ばあちゃん。般若の顔の持ち主でこの毛糸屋の主、齢70を超えるとゆうのにさらに編み物教室などやってしまってるとゆう豪傑である。奥から出てきたのがタイジじいさん。仕事などせず髪結いの亭主状態をずっと続けている養子さん。ケンの一応味方ではあるがなんせ力が無い。ケンの父親は石油タンカーの船員でほとんど家におらず、この二人に育てられて今に至るとゆうわけだ。母親は4歳の時病死したと聞かされている。

「・・・まあああやって一回わあわあ言えばな。あとは忘れるだろっと・・・」

場面変わってシローの店。
「うーん、あれだな。これからあの二人が弾きに来るとすると...アンプ一つじゃ足りないな。よっしゃ、あれを修理に出すか。」
シローちゃん、るんるんしている。パチンコ行くのも忘れて奥から古いアンプ引っ張り出して来て楽器屋に行く準備。やっぱ根っからの音楽屋さんだったようであるアイデアル。


次の日うららかな春の日差しも感じられる北風の強い日。
家でのギター購入疑惑を何とかかわした二人が再びバーガー・シローを訪れる。ケンもシローもレコードを持っている。
ケン「こんちわー」
おさむ「どーもおじさん。昨日はありがとう。また来ました。」
シロー「ああ、君達。今日もやるか?」
ケン「あ、アッコだ。今日も使われてるんだ。」
アッコ「あ、じゃないわよ。おじさんあんたたちの来るの首長くして待ってたんだから。どっちにしろギターやるつもりだから私呼ばれたのよ。日曜なのにい。」
プリプリ怒っている。
シロー、視線を合わさずに
「おお、君達なんだいそのレコードは?」
ケン「ええと昨日あの後こいつと電話してどんなのやるつもりか、おじさんにレコード持って行こうって。」
おさむ「企みました。ははは。」
ケ「これがステータス・クオーってバンドのライブ盤です。」
お「これはロッド・スチュワートって歌手のアトランティック・クロッシングってアルバム。」
シ「ふーん。じゃあ聴かせてもらおう。そうだそれならその中の何か1曲聴いてそれを練習するってのはどうかい。」
ケ・お「あ、いいすね。」
シ「なら君達、練習の前にちょっと力仕事だ。ついてきたまえ。」
2階へ上がるシローの後を二人は付いて上がる。シローの部屋に初めて入る二人。
ケ「おーー。いかした部屋じゃないすか。おじさん。」
お「ほんと。ハイカラだぜ。」ケ「ハイカラってお前。ははは」
シ「まあ、それはいいから。ここにしまってあるステレオを下に持って行くんだ。」
ケ「おじさんステレオ2台持ってるんすか。すごいなあ。」
よいっしょっと各自デカスピーカーとアンプとプレーヤーが一体となってるとゆうレシーバーをもって下に降りる。
シ「このアンプの横にセッティングしよう。」
お「あーーー。ケン!ギターアンプが3台になってるぞ。」
ケ「ほんとだ。しかも増えたのはフェンダーのアンプだすげええ。」
お「どうしたんすか、これ、おじさん。」
シ「はは。一台は昔から私が使ってたやつだ。ちょっと修理したらまだ使えるみたいなんでね。もう1台は...。」
アッコ「おじさん、買っちゃったのよ。あの後、楽器屋行って。修理だけだって言ったのに。」
シ「いや岸田君に聞いたら中古があるって言うもんだから。3人いるんだからやっぱり3台ないとね。」
恥ずかしそうに笑っている。
お「いやさすがおじさん。いや師匠。」ケ「ほんとありがとうございます。」
アッコ「3台なんて音絞んなきゃきっと大変よー。」
シ「まーまー。じゃ聴いてみようか。どれが良いんだい。」
ケ「えーと。おさむじゃあロッドにすれば。」
お「おお。スリー・タイム・ルーザーにしようか。」
袋からLP引っ張り出して掛け始める。ミディアム・テンポのロックロール。MG’Sのビートも心地よい3回目の負け犬。
♪   ♪    ♪
シローがニコニコして聴いてる。

聴いてる。

聴いてる。

ノッテル。

ノッテルノッテル。

お「どうすか。おじさん。」
シ「へえ、けっこういいじゃないか。これなら私らがやってたのとさほど変わらんよ。」
ケ「やりー!!」
シ「じゃあ、早速やってみようか。最初だから3人でバッキング合わせてやってみよう。コードはこの前教えたやつだ。それができたら、私がリードとるから君達がバッキングしてみなさい。」
お「えー、おじさんもうコードわかったんですか。」
ケ「それにリードのフレーズも。さすがプロだなあ。」
シ「おべんちゃらは良いから。さあ、このシールド使って」
シールドもちゃっかり3人分用意してあったシローさん。
3人はアンプにそれをぶち込んでヴォリュームアッーーープ。
「1,2,3,4」
ずずぢゃぢゃずずぢゃぢゃ。
アッコ「もーーーーーーうるさーい。お客さん全然来なくても知らないからねっ!。」


1時間終わってはやり終わってはやりでようやく休憩のご様子の三人。
アッコ「あーーーー、やっと静かになった。」
シロー「やー、君達何とか出来るようになったじゃないか。」
ケン「おじさんこそ、すげえや。ばっちりソロ弾けるんだもん。さすがプロだなあ。」
おさむ「うちらも早く弾けるようになりてえなあ。」
シロー「その分ならじきに出来るようになるよ。」
おさむ「楽しいなあ。ほんと。」
シロー「ところで君達、バンドはしないのかい?」
ケン「ええ、もちろんしたいす。でも他の楽器やるやつ見付けなくちゃなあ。」
おさむ「なるべく言うことを聞くやつがいいな。ケンお前後輩で適当なの知らない?」
丁度その時
バーガーシローに久しぶりの客、高校生らしき少年と小学生の女の子が一緒に。
少年「えーと、わいはハンバーガーとチェリオ。じぶんは?」
女の子は黙ってメニューを指差す。なりはかわいいが顔はぶすっとえらい不機嫌。ちいともかわいくない。
少年「あ、チーズバーガーか。飲み物は?ああ、レイコね。お前随分生意気なののみはるなあ。」
女の子、ぷいっと横を向く。奥にいる3人に気付いて指を指す。
少年「あ、ケンさんとおさむさんや。」
ケン「あ、イットクだ。おいおさむイットクがいるぞ。」
おさむ「あ、ほんとだ。久しぶりだなあ。元気かイットク。」
ケンとおさむギターを置いてイットクの方へ。
ケン「お前なんだよ。その女の子は。」
アッコ「あのーご注文作って良いでしょうかあ。」
イットク「あ、はい。すみまへん。お願いしますわ。」
ケン「あ、じゃあ俺もハンバーガーとコーラ頼むよアッコ。」
おさむ「あ、俺も。」
アッコ「何呼び捨てにして。あーこんなにたくさん。」
シロー「おお、友達通しなのか。じゃあ私も一緒に作ろうか。」
ケン「あ、すみません。おじさん。こいつ、中学の時の剣道部の後輩なんです。」
シロー「ほー、そうなのかい。ゆっくりしていきなさい。」
イットク「はい。おおきに。」
イットクは中学の時大阪からケンの学校へ転校して来た少年である。実はケンとおさむも中学時代は同じ剣道部。
おさむが部長でケンが副部長であった。
イットク「あ、こいつでっか。いや妹でんねん。親がめんどくさがりよって何かちゅうと一緒に連れてけぇって
うるさいんでおます。おいマコ、お兄ちゃん達に挨拶せえ。」
マコ、不機嫌そうな顔のまま、ペコリとお辞儀。その顔はどうやら地で実際はさほど不機嫌でないらしい。
ケン「おい、おさむ。こいつって手があるぞ。」
おさむ「あっ、そうか。しめしめ。」
イットク「先輩、何がシメシメでんねん。」
ケン「あ、何でもない何でもない。ところでお前まだ剣道やってるのか?」
イットク「いやもういくら練習しても弱いさかい中学卒業してから竹刀も触っておりまへんわ。」
おさむ「ふーん。まあうちらもそうだけどな。で、もしかして音楽とか興味無いか。」

そこへアッコが出来上がったハンバーガーを持って来た。
アッコ「はい、どおぞ。」
ケン「おいアッコ覚えてないか?こいつイットク。大阪からやってきた妙なやつ。」
アッコ「え、うーん、あ、そうかイットク君。」
アッコは剣道部で試合の時だけ臨時マネージャーをしていたのだ。弱小小規模部だったので常時はマネージャーがいなかったのである。
イットク「あ、この方、アッコ先輩でっか。お美しくなりはったさかいわからんかったわ。」
アッコ「まあ、相変わらず冗談ばっかり。」バシっと強烈な平手をイットクの背中へ。
イットク「おおいて。冗談やあらへん。ほめたのに。」「あ、音楽でっか。好きでっせ。時々歌謡曲聴く程度でっけど。」
ケン「おお、それは良かった。それならお前バンドやる気ないか。何か出来るだろう楽器。」
イットク「何かって...」
おさむ「おお、そうだ、お前ドラムやれ。剣道部だから何か叩くことくらい出来るだろう。」
イットク「えー、そない無茶な。」
ケン「まさか断るなんて・・・・・出来ないよなあ。」
マコがイットクの袖を引っ張る。
イットク「えっ、お前までやれちゅうのんか。うーん、しゃーない。やりまっさ。でもドラムなんて買えまへんで。」

シロー「ドラム・セットなら私が用意しようじゃないか。」

三人「えっ。」

シロー「私の昔仲間で使ってないやつ持ってるのがいたはずだ。借りて来てやるよ。ここに置いて練習すればいい。
あ、そうだ、ついでにベース・アンプと何か鍵盤も借りてきてあげるから誰か探すといい。」

ケン「すげー。いいんですかー。ありがとうございます。」
おさむ「さすがお師匠!。おいイットク、この方が俺らの先生、プロのギタリストのシローおじさんだ。挨拶せぇ。」
イットク「はい。イットク申します。以後よろしゅう。」
・・・・・
 「仕方ありまへんなあ。やりまっさ。そのかわり練習の時こいつもいつも付いてきまっせ。」
ケン「良いよ良いよ。よろしくマコちゃん。」おさむ「よろしくー」
マコ、にこっと笑う。凄い顔だけど一応笑うと子供らしくかわいい。
おさむ「やったな、ケン。これでバンドが出来るぞ。」
ケン「イットクって手があるんならおい、おさむ、ベースにはあいつはどうだ。ほら蛇屋。」
おさむ「あ、蛇屋か。うん、あいつならいけるかもしれない。帰りに寄ってみようか。」
ベーシストの当てもあるようである。
一同何かにとりつかれたように一つの方向へ。これもバンドの魔力であろうか。


「そんじゃおじさん、よろしく。今日もありがとうございました。」
「さいなら。」ペコリ。
夜もとっぷり暮れた頃、バーガー・シローを出た三人。いやあと小人一人、向かうは蛇屋の息子のところである。
イセザキ町5丁目の向こう、シローの店よりさらにさびれた方に5分ほど歩くと右手に古びた漢方薬店がある。一際目立つその店構え。一段下がったところに引き戸の入口があり、中を伺うとアルコール漬けの巨大蛇がどーん。それでこの界隈ではもっぱら蛇屋の愛称で親しまれている。さらにはクマの手、怪しげな虫などのアルコール漬けも並んで置かれているその風景たるや圧巻で普通の人間が入りそうな雰囲気ではとてもありません。

なもんで三人、裏に廻ってそちらから。
ビー。ビー。
「へ。お待ちを。」
ギーっ。
中から老婆が出て来た。
「おお、お前たちか。久しぶりじゃのう。」
ケン「こんばんわ。遅くすみません。ショータ君いますか?」
「ええよええよ。ショータか。今呼んでくるから、ちと待っておくれ。」
今のはショータの母、老婆に見えるが実はそれほど歳取って無いらしい。

どんどんどん。階段下りる音。

「あ、どうも先輩。久しぶりっす。あ、おさむ先輩も。あ、イットクも。」「今日はどうしたんすか。みんなで。」
おさむ「久しぶりー。ちょっと散歩出来ないか。すぐ終わるけど。話があるんだ。」ボカっ。
ショータ「はい。はい。母ちゃん、ちょっと話してくるから。すぐ帰るよ。」
母ヒデヨ「ああ。あまり遅くまでふらふらすんでねえよ。」

三人、いや+子供とショータ、それほど遅くないのにすっかり人通りが絶えた商店街を歩く。
ケン「元気かー。最近何してるんだお前。」ボカっ。
ショータ「いてえすよう。最近って言っても相変わらずで何もしてないすけど。」
ボカっ。
おさむ「そうかそうか。なら好都合。お前音楽好きか。好きだよなー。」ボカ。
ショータ「え、音楽すか。うーん、あんまり聴かないなあ。ひっ。え、聴かないけど好きです好きです。」
ケン「そうかそうか、好きか。じゃお前うちのバンド入れ。ベースだ。入るよなあ。」ボカ。
ショータ「え、ベース。何すかそれ。え、楽器。ギターのでかいの?。だって持ってないす....」
ボカ
おさむ「買うだろう。けっこう小遣い貰ってるって昔言ってたじゃないか。大丈夫簡単簡単。」ボカ
ケン「またお前と何か出来るなんて俺たち幸せだなあ。」
ショータ「買うんですか?ひっ、買います買います。でも全然弾けませんよ俺。え、先生がいるんですか。バーガー・シローのマスター?ほんとですか?練習もそこで。え、明日から。じゃすぐ買わなきゃいけないじゃないですか。明日楽器屋さんに連れて行ってくれる。学校から帰ったらすぐ。明日ですかー?ひっ、いいですいいです明日で。待ってますから。はい。」

ケン・おさむ・イットク「お前、相変わらず聞き分けが良いなあ。」
マコうなづく。

この会話中50回はぶたれた、はたかれキャラ、ショータがバンド入り。これで最小人数は揃ったぞ。

あ、ショータはイットク同様、ケンとおさむの中学時代の剣道部の後輩であります。

イットク「先輩、ところでどんな音楽やるんですか?」
ケン「ああ、そうかそうか。聴かせなきゃわかんないよなあ。」
おさむ「じゃあこれ持ってけ。」
シローに渡したのがロッドのアトランティック・クロッシング。なもんで渡していないステイタス・クオーのライブ、2枚組な
んでこれを一枚ずつ二人に渡した。
ケン「これしっかり聴いとけよ。」
ショータ「聴いとけよってどこのバンドなんだか、イットクのと違う曲入ってるし」
ボカ。
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