2005年10月30日

後記 そして 今

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長い間お読みくださった方に感謝いたします。なんてたって処女作ですんで。本はガキの頃から大好きで仰山読んでおりました。小学校三年生の頃かなあ。親戚のおじさんから大量に本をを貰って。家なき子とかフランダースの犬の原作(難しかった)を読んでひっそり泣いておりました。家なき子は、あれだ、おじいさんと動物達と一緒にフランスを大道芸しながら彷徨うんですけどおじいさんが冬の夜死んじゃって。動物達と放浪するも貧乏で。飢えてパン屋さんで「食パン一斤下さい」って。パン屋さんが「動物たちがいるんだろ。もっと買わなくていいのかい?」って聞くんだけど「いいです」って。その一斤のパンを自分は食べずに動物たちにあげようとするんだけど動物たちは食べようとしない。すごく腹減ってるのに。じっと見ている。泣きました。泣かずにおられるかい。って何書いてるのか俺。あと学校の学級文庫にありました江戸川乱歩のポプラ社のやつ。あれは素敵でした。ってことがなんの役にも立ってませんブギ・ブラザース。全く実体験すら反映されてません。むしろ高校生活でこんなだったらさぞ素敵だったろうなあって憧れ100%で書いてしまいました。中学の後輩たちとバンドやって、おじさんのお店でタダで練習できてライブも出来てオオウケなんて。・・・・あれば楽しいぞ。実際は廻りに洋楽好きなどほとんどいなくて、ブギーなんてもってのほか、たまにメン募などでセッション行くも皆ココロザシばっか高くて口ばっかなんでうまくいくはずもなくっての繰り返してました。兄弟たちもまずカバーから始めたからうまくいったんだな。これがオリジナルを本格的に始めるとなると色々出て来る訳で。ブギブラザース2をもし書かばその辺も。でも楽しくないからどうしましょ。

各所に大好きな70’Sテレビドラマの好き場面入れさせて貰いました。登場人物からご推察出来ると思います。アッコ役で書かせていただいた坪田直子さんとは石立鉄夫氏主演松木ひろし氏脚本日本テレビの「気まぐれ天使」に出てました悠木ちほさんの孫娘役だった方です。

あとはどなたかテレビドラマ化していただくだけで(^0^)。千恵蔵さんやシローちゃんや笠置御前さまは天国に行かれちゃったし、富士さんやオサムちゃんや石立さんは立派になっちゃったからなあ。キャスティング不可能かー。アニメでやって声だけで出演して下さい。
とゆう夢を見ました。楽しかったです。


今、舞台のイセザキ町はどうなっているか。この夏に行って来ました。
こちらのルポ・ページでどうぞご覧下さい。
posted by 山 at 08:47| Comment(0) | TrackBack(7) | 後記 そして 今 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第17回「最終話 明日のブギー」

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「おい、おい。おい、こっち見なさい。」と舞台の袖でシローおじさんが慌てています。

気配を察知したケン、
「え、また何か起こったのかな。」

「時間、時間」と自分の腕時計を必死に指差すシロー。

「あ、そうか。いろいろ引き伸ばしたから時間無くなっちゃったんだ。仕方が無い。よし。」

ケン、マイクに向かって
「えー、皆さん、今日は聴いてくれてありがとう。あと54曲ほどやる予定だったんですが残念ながら時間が来てしまったようです。」

ぶーーーーーーーー。

「ははは。ありがと。最後の曲行きます。  おじさん、シローおじさんそこで慌ててないで最後は一緒に演ろうよ。ほら。早く。」

舞台袖から頭を掻きながらシロー登場、抱えるは赤の愛器335、シルシル。手を振るやいなやアンプにカールコードぶち込んで

♪じゃーーーん、ぺろぺろぺろ♪

「わ、準備早いね。そっしゃ。最後の曲行きます。このバンドを始めた思い出の曲。

ホット・レッグス!

カンカンカンカン
♪ジョジャジョジャジョージャじょジャじょジャジョジャジュ
ジョジャジョジャジョージャじょジャじょジャジョジャジュ
(腰でギター、一斉イントロ、ケン&おさむ&シロー)
じゃ、じゃろじゃろジャジャジャじゃーじゃじゃろ
じゃ、じゃろじゃろジャジャジャじゃーじゃじゃろ

♪走りたいーけど 走れないのさ ここ最近走り過ぎ
  3年続けてーや 毎日放課後 
シゴキさ

(コーラス)
ホットレッグス 飛び出す
ほっれー 君じゃない
ほっれー 叫ぶぜ

「好きよ骨♪」

じゃがじゃが

♪随分お久、しぶりじゃなーいの でも最近、走り過ぎ
  力余っているからさ だって俺たち若者
 モリモリ

(コーラス)
ホットレッグス 飛び出す
ほっれー 君じゃない
ほっれー 叫ぶぜ

「好きよ骨♪」

(ドラムとベースだけに。ショータ、前に出てのチョッパーかまし。)

♪ぼむパットぶん、ぼぼぼデドリ、ぼむパットぶん、ぼぼぼデドリでどり
♪ぼむパットぶん、ぼぼぼデドリ、ぼむパットぶん、ぼぼぼデドリでどりデドリでどりデドリ

(ドラムソロに突入した)

♪キンキンかっこくんドランぼんぼんボン、ずこずこずこ、ぱすんぽよよーん
(跳ねながらぶったたたくマコに会場大拍手。)

♪づかんづかんづぁんづかんげげげげげげげゾルンボコリンちょぱおーん
(おー、どこから持ってきたかハナさんが、ティンバレスで乱入。首から「白井さん」で大きな札をぶら下げている。この時点では意味不明。」

♪でこどんどん(マコ)

♪でこぽんぽ(ハナ)

♪でこどんどん(マコ)

♪でこぽんぽ(ハナ)

・・・・
その時、左側舞台袖では
「まずいですね。相当うけてるよこいつら」久々登場、コアラのマーチ水上コージ。
「やばいよ。こりゃ持ってかれるかもな。」とコアラ。
どかーん
一瞬、コアラの目の前が☆に。後ろから前蹴りくらいました。
「そう思ったら何とかせんかい。ごらぁあ。」
「おー痛。何とかせんって言ってもなあ。あ、いいこと思いついた。」
とコージを呼んで耳打ち。
「え、また俺がやるの?さっき、ギター模型ぶち壊したじゃん。え、やっぱ俺?」
「しょうがないじゃない。あんたが一番悪党面だもーん♪」
「って姉御に歌われては仕方がありません。行ってまいりやす」
さささと消える。
・・・・


♪でこどんどん(マコ)

♪でこぽんぽ(ハナ

♪でこどんどんでこどんどでこどんどでこでコデコデコデコデコデコ(マコ、後半マコハナ)

どかああん。

一瞬静寂  後、ギターソロ

ステージではまたも三人チャック・ベリー!!!


♪じゃーじゃじゃぞじゃぞ、じゃじゃじゃぞじゃぞ、
ケンが決めると

♪ジャッゾじゃぞじゃぞじゃじゃじゃぞ
おさむが返す

♪じゃぞうううう、うんじょじゃぞ。びんぼーびんぼーびぼーびー
シローが腰振って割り込んで

三人で
♪じゃじゃじゃぞじゃぞぞ、じゃじゃじゃぞじゃぞぞ
ほっれー
じゃじゃぞぞ
      ほっれー
        じゃじゃあぞぞ
ほっれー
じゃじゃぞぞ

♪泣いてもだーめさ ちっともあの娘(こ)
振り向いては くれないから
花の17 満開 咲かねば どーする
飛んで虫入り

(コーラス)
ホットレッグス 飛び出す
ほっれー 君じゃない
ほっれー 叫ぶぜ

「好きよ骨♪」

じゃごじゃご ぷす

ここで照明がいきなし消えた。照明どころか音も消えた。

舞台裏手では
コアラのコージ「おお、やったね。この手の映画ではおなじみ、ブレーカー落としの術大成功!。」
両手でコアラとハイタッチするも暗くて空振り。

ステージ上では演奏は・・・・演奏はやめなかった。
ドラムの生音に併せて叫ぶ兄弟たち。

♪ホットレッグス
♪ホットレッグス
♪ホットレッグス
♪ホットレッグス

次第に会場もそれに併せ始める。

♪ホットレッグス
♪ホットレッグス
♪ホットレッグス
♪ホットレッグス
大歓声、会場全員合唱。

・・・・
コージ「やべ、誰か来る。兄貴ずらかろう。」
コアラ「おいや、おとうと。」

コンテスト本部長(大泉あきら)「まったくもう、何ですかねえ。停電なんて。困るわー。ええと
分電盤はと・・・。あ、ここここ。ブレーカー落ちてるわ。全く。ブギーさん待ってってね今上げ
るから。」

ガシャ。

一斉に明かりと音が

♪ホットレッグス
じゃがじゃが。じゃあああああああん。
丁度エンディングでした。

ケン「あーびっくりした。今のは演出じゃありません。事故です。協力してくれてありがとう。え
えと今日はほんとにありがとう。またどこかで。ばいばーい。」

大拍手。
大拍手。

どこからともなく手拍子が。

「アンコールあんこーるアンコールあんこおるアンコールアンコールあんこおおるうだんごおどぅ」

舞台袖で
おさむ「おいおいアンコールだって。」
ショータ「信じられません。」
イットク「でもコンテストでっせ。普通だめでっしゃろ。」

「ダンゴオオル、あんごおおる、ざんがああるう。あんがーるず、がんごーるううう」

ケン「何か凄いことになってるぞ。どうしよう。」
とたまたま側にいたのが停電復旧ご苦労さん戻って来ました本部長さん。見ると・・
あさっての方を見ながら手では
「行け行け」
してます。

ケン「よし。やろう。ありがとう本部長。おじさんたちもほら。最後の出番です。」とだああっと
ステージ上に。

アッコ「え、でも何やるの?あ、行っちゃった。仕方が無い。私も行くか。」

ステージに現れたブギ兄弟たち。

会場はそりゃも大騒ぎだ。


ケン「なんかこう言葉ありません。アンコールだなんて・・・。ありがとうみんな。
   それでは・・・たった一つのオリジナルやります。歌は、大切な人、あ、バンドにとって、
   アッコが歌います。「如何にするか」」

♪如何にするかーはどうでもよい このまーま行けたら良いな
 如何にするかーは気にしない  間違うくらいが良いよ
 如何にするかー 何も浮かばない 何も何も無い

音が消えて画面だけ
ケンの顔
おさむの顔
ショータの顔
イットクの顔
マコの顔

ホーンの親父たちの顔

サックスソロの岸田さん。

シローの顔

そして汗だくのアッコの顔。

フェイドアウト


コンテスト決勝司会男「それではいよいよ審査結果の発表です。こうして後ろに揃っております
              各バンドのみんな、ドキドキしてるかーい?」

しーん

コンテスト決勝司会いぬ子「してるみたいですねえ。それではイクラさん、これをどうぞ。この
                 封筒の中に入っております。」
司会男「はーい。それではまず第3位の発表から



全国高校生ウルトラバンド合戦第3位はあ・・・・・」

おさむ「へぇ、このコンテスト、ウルトラバンド合戦って言ったんだ。初めて知ったよ。」
ケン「しぃっ!。今言うぞほら。」

司会男「出たな鳥取バンドの皆様です。拍手〜〜〜〜〜。」

わーーわーーーわーーーわーーー

「3位の出たな鳥取バンドの皆様にはユニ鉛筆1ダースと大学ノートが賞品としておくられます
良かったね。」

「それでは注目の準優勝は・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・

神奈川県代表 コアラのマーチ!!

おめでとうコアラさんたち。さー前に出てきて〜〜〜〜。皆様ほらもっと拍手〜〜〜。」

何か渋々前にでるコアラの連中。ぶつぶつ言ってます。
ジュンコ「許さん準優勝。ってことは優勝はやつらか。許さん。行け。ほら。まだ間に合う行け〜」
コアラ「えっ?!行くんですか。そうだ行くんだ。コージ、お前が行け。」
コージ「えーーー、また俺かよ。」ジュンコ、拳見せる。「はいはいわかりました。いきますよー」

司会男「はいどきどきしますねー。となるとどうなるんでしょうか。」
犬子「じらさないでよおっちゃん。はやく教えてーーーー。
司会男「では行きますか。1977年度ヤメハ音楽工房主宰全国高校生超ウルトラバンド合戦コン
    テストの優勝バンドわーーーーーー

    神奈川県代表ヨコハマ・・・よこはまブ・・・・

    え、何。何ですか?・・・・あ、皆様ちょっとお待ちください。」

いざ、発表のその瞬間、司会の脇にささっと忍び寄った一人の黒子。読み上げ中止させて耳元で何か囁いてます。
うんうんと頷く司会。

「ちょおっとお待ちください。只今えー、コアラいや、ある出演バンドからクレームが付きまして
はい。申し訳有りませんがもう一度協議いたします。」

舞台の袖で審査員と司会交えて協議中。大泉おじさんがキーキー言って怒ってます。

5分後。

「大変お待たせいたしました。えー、再協議の結果優勝バンドはーーーーーーーーー
 2位から繰り上がってーーーー

 コアラのマーチ。

 皆様、盛大なる拍手を====。

優勝予定だった、えっ?それ言っちゃ駄目なの?、えー、横浜ブギブラザースは失格。著しく制限
時間オーバー、規則を害する行動をしたつうことでこのやろこれはロックこんてすとだろこんなバカなことあるかいつうことで審査員特別賞を授与いたします。賞品は米俵・・・・・・・・」

途切れて

エンドタイトル。

♪ホット・レッグス
配役
毛糸屋ケン(植草カっちゃん)
ラーメン屋おさむ(大徳寺くん、酒井トシヤ 。)
ラーメン屋親父(花沢徳衛)
ラーメン屋姉ちゃん(フジマナミ)
バーガー・シロー改めライブハウス桃屋、マスター、シロー(大坂志郎)
質屋店主(田中小実昌)
ハマ楽器店員キシダ。実はサックス吹き。(岸田森)
アッコ(坪田直子)
ケンの家の婆さん(原セン)
ケンも家の爺さん(殿山タイジ)
ケンの兄、トミユキ(国広トミユキat不揃いのリンゴ)new
イットク(岸部いっとく)
イットクの妹マコ(緑マコの子供時代)
蛇屋ショータ(森川ショータ)
ショータの母(天本ひでよ)


日比谷野音前、綺麗な夕焼け、帰る人

ショータ「あ、ケン先輩。アッコさんも。あ。」
おさむ「あー、ほっとけほっとけ二人だけにしてやんなよ。」
ショータ「そうですね。」
おさむ「それはそうと終わったな。」
ショータ「終わりましたね。」
おさむ「どーするこれから。」
ショータ「俺ですか俺はやりますよ。こんな面白いことやめられますかってんだー。」
おさむ「ははは、そうだな。おーい。面白兄弟。お前たちは  どうする?」
イットク「止めさせたいんですかい。そうはいきまへんで。やりますがな。なーマコ。」
マコ、こくんと頷いて
「やるよ私。」

わ、しゃべった。


配役 続き、曲は「如何にするか」

無責任そうな親父、植木。トランペッター。
サンラ似の親父、ハナ。ドラム叩き。
ゴリラ親父、イカリヤ。ベース弾き。
桃屋店員フィル・コリンズ・アッテンボロー・ゴンザレス(フィル・リノット)
やくざジャック(石立てつお)
やくざの子分ヤマモト(山本ノリヒコ)
やくざ兄さんオサム(しょーけん)
やくざ兄さん子分アキラ(水谷ユタカ)
コンテスト本部長(大泉あきら)
メタルバンド、コアラのマーチ、ベーシストミズカミ(水上コージ)
メタルバンド、コアラのマーチ、ヴォーカル、モンキッキじゅん子(ミハラジュンコ)
メタルバンド、コアラのマーチ、リーダー、ギター、コアラ(コアラ)
横浜すから座入場券モギリのおじさん(森川信)
横浜すから座売店店員(ウツミミドリ)
横浜すから座キンキン(きんきん)
映画館客親父(エバタタカシ)
ジョニーギター・ワトソン(特別出演)と美女二人
(ふぃおな・あぽー誰?とオギノメ・ソレア・k子)
ジョニーのマネージャー(ドン・コーネリアス)
ナリタ・ミキオ(ザキ署刑事)
石橋ショージ(ザキ署刑事)
ショータの同級生ペペ(ほずみぺぺ)
シュータの学校の教頭(ホズミたかのぶ)
ショータの学校の先生(柳生ひろし)
ショータの学校の校長(片岡チエゾウ)
ショータの学校の理事長(りゅうち衆)
タカギアスカ(オカザキユキ)
キャシャリン芸能社社長 センダミツオ
タクシー運転手 谷K
屈強な男A きらカン
屈強な男B マツザキまこと
パンク姉さん(オカダ川井演ずるスージー・すー)
コンテスト決勝PA担当(管ぬき太郎)
コンテスト決勝PA担当会社社長ヒデジ(大滝ヒデジ)
コンテスト決勝司会(イグラちゃん)
コンテスト決勝司会(いぬ山いぬ子)


ケンとアッコ並んで歩いている。

アッコ「駄目だったね。」

ケン「ああ。でもなー無理ないかも。ははは。
   だけど・・・・面白かったなあ。」

アッコ「うん。最高だったよ。こんなに面白かったんだねバンドって。」

ケン「そりゃそうだ。俺がいるもん。なんちゃて。で、どうする?これから?」

アッコ「マネージャー?やって上げるよ。



    今度はケンの・・・」
と言いかけて走り出します。

「えっ?  ケンのって。俺だけの?・・・・・・・
ニターっと笑って

「おい、待てよー。送るからさあ。一緒に帰ろうぜ。」


全速力で両手をばっちり振って走るアッコ、全身アップ。




配役
毛糸屋ケン(植草カっちゃん)
ラーメン屋おさむ(大徳寺くん、酒井トシヤ 。)
ラーメン屋親父(花沢徳衛)
ラーメン屋姉ちゃん(フジマナミ)
バーガー・シロー改めライブハウス桃屋、マスター、シロー(大坂志郎)
質屋店主(田中小実昌)
ハマ楽器店員キシダ。実はサックス吹き。(岸田森)
アッコ(坪田直子)
ケンの家の婆さん(原セン)
ケンも家の爺さん(殿山タイジ)
ケンの兄、トミユキ(国広トミユキat不揃いのリンゴ)new
イットク(岸部いっとく)
イットクの妹マコ(緑マコの子供時代)
蛇屋ショータ(森川ショータ)
ショータの母(天本ひでよ)
無責任そうな親父、植木。トランペッター。
サンラ似の親父、ハナ。ドラム叩き。
ゴリラ親父、イカリヤ。ベース弾き。
桃屋店員フィル・コリンズ・アッテンボロー・ゴンザレス(フィル・リノット)
やくざジャック(石立てつお)
やくざの子分ヤマモト(山本ノリヒコ)
やくざ兄さんオサム(しょーけん)
やくざ兄さん子分アキラ(水谷ユタカ)
コンテスト本部長(大泉あきら)
メタルバンド、コアラのマーチ、ベーシストミズカミ(水上コージ)
メタルバンド、コアラのマーチ、ヴォーカル、モンキッキじゅん子(ミハラジュンコ)
メタルバンド、コアラのマーチ、リーダー、ギター、コアラ(コアラ)
横浜すから座入場券モギリのおじさん(森川信)
横浜すから座売店店員(ウツミミドリ)
横浜すから座キンキン(きんきん)
映画館客親父(エバタタカシ)
ジョニーギター・ワトソン(特別出演)と美女二人(ふぃおな・あぽー誰?とオギノメ・ソレア・k子)
ジョニーのマネージャー(ドン・コーネリアス)
ナリタ・ミキオ(ザキ署刑事)
石橋ショージ(ザキ署刑事)
ショータの同級生ペペ(ほずみぺぺ)
シュータの学校の教頭(ホズミたかのぶ)
ショータの学校の先生(柳生ひろし)
ショータの学校の校長(片岡チエゾウ)
ショータの学校の理事長(りゅうち衆)
タカギアスカ(オカザキユキ)
キャシャリン芸能社社長 センダミツオ
タクシー運転手 谷K
屈強な男A きらカン
屈強な男B マツザキまこと
パンク姉さん(オカダ川井演ずるスージー・すー)
コンテスト決勝PA担当(管ぬき太郎)
コンテスト決勝PA担当会社社長ヒデジ(大滝ヒデジ)
コンテスト決勝司会(イグラちゃん)
コンテスト決勝司会(いぬ山いぬ子)


2005年10月28日

第16回「いざ決勝戦」

016.jpg

リハ終わって楽屋へ戻る兄弟たち。

おさむ「ははは、面白かったなあ。まさか、ハナさんとPAさんの社長が知り合いだったなんて。」
ショータ「ほんと。一時はどうなるかと思った。」
ケン「思ったって、お前の時が一番危なかったんだぞ。」と頭を軽くぱこーん。
ショータ「すんませーん。はともかく。リハ終わったら急にお腹が減って来ちゃった。」

くぅ。

ショータ「ほらね。」

くぅ。  くぅ くぅ ぐぅ。

ケン「おー、あちこちで鳴ってるよ。遅くなっちゃったけど昼飯喰わなきゃ。みんな弁当とか持って来てるか。」
イットク「はい。わてらはお手伝いはんがオムスビ作ってくらはったんで、ここで食べます。」
うなづくマコ。

ケン「俺は・・・ははは、持って来なかった。」

ショータ「ちぇ、先輩。持って来なかったって。ほら、あそこでもじもじしてる美しい女人がいますよ。」

アッコ「あ、は、あ、あの、これ?いやね。忘れるおバカがいるかと思って沢山作って来ただけ。何よその目は。もう。いいから早く食べなさい。」

ケン「はいっ。」

おさむ「ちぇ。もう尻にしかれてるよ。それにしても困ったな。俺も持って来なかった。どこかに喰いにいくか?」

ケン「これ、一緒に喰おうよ。」

ショータ「何をゆう(見栄切って)。そこでアッコさんが睨んでます。怖いです。」

その時、楽屋のドアから

「おいおい。誰か開けてくれ。両手がふさがってんだ。」
とシローおじさんの声が。慌てて開けるショータ。

シロー「さー、みんな。どうせ昼飯持って来てないだろ。これ作って来たからみんなで食べよう。」
手に持ってる箱の中には桃屋特製ビッグ・ハンバーガーやらタマゴサンドやらがいっぱい入ってます。

おさむ「おー、すげー。おじさんさすが!涙が出ます。さー喰おう喰おう。」

ケン「あー、いいな。美味しそうだな。」
横でアッコがぎろり。
ケン「でも、ボクはおにぎり好きだからおにぎりいただくだもーん。わはははは。」

ショータ「あ、ボク。じゃ飲み物なんか買ってきましょうか?」
シロー「あ、そうか。飲み物か。それは気が付かなかった。」
ウエキ「何だ。シロー。間が抜けてるぞー。相変わらず。」
頭を掻くシローおじさん。
その時、ドアが開いて・・・・・

「はーい。みんな、元気してる。じゃじゃーん。アスカちゃんの登場だよ。」
「やあ。」「どうだい。」
ゾロゾロと入ってきたのはタカギアスカに校長に理事長。

りゅうち理事長「や。どうだ。調子は。」
片岡校長「陣中見舞いだ。これ持って来てやったぞ。こいつが朝早く起きて段取りしたんだ。」
アスカが持ってるのは、どだーんと魔法瓶3本。
「えーん。重かったよう。これ、コーヒーなんだけど。インスタントでなし。のむべし。」

ケン「あ、ありがとうございます。ちょうど飲み物無くて困ってたところで。ありがたく頂戴します
。ありがとう、アスカちゃん。ほら、みんなも。」

一同「ありがとございまーす。」

ケン「先生たちも一緒にどうですか。ここでお昼?」

校長「いや、どうもここはそう広くないようだし。迷惑かけてもいかん。今日はいい天気だしこいつと客席で食べるよ。頑張れよみんな。しっかり見てるからな。」

ケン「そうですか。すみません。精一杯頑張ります。」

手を振りながら楽屋から去る理事長たち。

おさむ「さあ、食べよう食べよう。おじさん、ピクルスちゃんと入れた?」

シロー「おうよ。その辺はぬかりありませぬわ。くわ。」
タタラを踏んで多々良純。

全員大笑いして、楽しいランチタイム。



「くはー!」
「ほよー!」
「ぷはー!美味かったー。」
全員大満足でランチタイム終わり。

ケン「いやー、少しは控えようと思ったけどこりゃ無理だわ。うまいうまい。」
ニッコリするアッコ。
ショータ「そりゃそうだあ。先輩のには愛がたっぷし入ってるもんな〜。」

ベコっ。

アッコのハイキック、シュータの後頭部に直撃。

「いやーん。恥ずかしい。」

ショータ「くおー。痛ー。いやーんてあーた。」痛さで床を転げてます。突然スクっと立ち上がって。
「そいや出番はいつ頃になるんですか?」

アッコ「ごほん。えーと。さっき聞いたんだけど。えーと、みなさん注目!出番はー。3時から本番始まりますので私たちのは5時半頃になるとゆうことです。ちょっと待つけど、時間ずれる事も考えられますので、ここから離れないようにしてください。おわり。」

それ聞いた桃屋の親父衆、さすがベテラン・ミュージシャン。待つのはお手の物。ウエキさんトランプを取り出して何やら怪しい勝負が開催され始めました。

ケン「俺らはどうしょうか?」
おさむ「ふっわああ(アクビしながら)、しょうがないな。大人しく待つっきゃないか。」





大会が終わった。
優勝したのは鳥取代表のバンド、おっはー鳥取ばんどの「おっはー鳥取」。
準優勝はコアラのマーチ。
両者はプロとしての道が開けることに。
ブギ・ブラザースは・・・お昼食べたおにぎりとハンバーガーのせいで全員が腹痛に。本番時にはアッコ以外全員病院にいた。どうゆうわけかアッコだけは食中毒にならず、大会を観戦。おっはー鳥取ばんどを一目見てファンになってしまう。特にギターのウルトラ砂丘君の。大会後、そのままウルトラ砂丘君を追っかけてしまうアッコ。家出をして鳥取に付いていって。
その後バンドのメンバーになって東京でレコード・デビュー。「おっはー鳥取」は100万枚の大ヒットとなったもののヤメハとの契約で印税は全て会社側に。浮かれて金を使いまくってたメンバーたちは一挙に窮地に。
結局、全員、バンドを諦め、鳥取に帰ってしまう。そこで砂丘とアッコは結婚。2児をもうけるが華やかな世界を諦めきれない砂丘がのんだくれ暴力を。2年後離婚。子供二人を抱えて魚市場で働くアッコ。1年後そこで出会った魚屋さんと結婚。しばらくは幸せな日々を送る。男の子が生まれた頃から魚屋さん、ギャンブルにはまり町金から借金を。あまりの取立てに失踪してしまう。3人の子供を抱えたアッコは再び魚市場に。額に汗をかきながらふと思い出すのはあの決勝の日のことであった。


おさむは大会後、勉強する気にもならず、かといって店を手伝う気にもならず、桃屋でぶらぶらぐだぐだしてたらいつのまにかオサムちゃんと仲良しに。シローの止めるのも聞かずに苺組に入ってしまう。3年後、オサムちゃんとアキラちゃんと一緒に独立。おさむ商事を作って金貸しに。借金の取立ての時に相手の逆ギレにあい、太ももを刺され、出血多量で一人寂しく死亡。

・・
・・・
・・・・

ショータは無事高校卒業。金の力で薬科大学に進学するも演劇にはまる。授業そっちのけでドラマ、映画のエキストラのバイトに。そこで知り合ったプロダクションに入ってTVドラマ「青春とはなんだんねん」で不良の役で出演。青春ドラマ・ブームにのってちびっとだけ人気者に。しかしブームはあっとゆうまに去り3年留年後復学。何とか薬剤師免許取って実家のヘビヤを継ぐ。ドラマ出演時のことを知ってたつう女の人と見合いで結婚。自分のとこの赤マムシどんどん飲んで大活躍。子供を7人作りました。今はぴかちゅう。



マコとイットク。両親の会社が倒産。共に行方不明に。親切なあのお手伝いさんの家に引き取られる。中学に入ってマコは不良少女と呼ばれてしまい。髪はちりちり、目にはアイシャドウ。チェーン常備で街を闊歩。注意した警官に重症のケガをさせてしまい補導。院を出たあとはしばらく大人しくしてたものの家出、行方知れず。ことぶき町の映画館のポスターで見かけた人あり。
イットクは高校を中退。自動車修理工に。真面目に働き、経営者に気に入られ養子として入ることに。そこの娘と結婚して今は社長さん。株投資で儲けて今度ザキにハンバーガー・レストランを出店する。桃屋の前に。

・・


さてケンちゃん。大会後、アッコにふられたショックで何も出来なくなる。年を越す頃ようやく何とかふっきれ受験準備をするものの当然ことごとく落ちて浪人。予備校通いに。それでも勉強せず毎日店の金をくすねてはパチンコざんまい。1年後取り合えず受験をした4流大学にそのまま入学。毎日をパチンコとマージャンですごして7年かかって卒業。地元の不動産屋さんに就職。今日もパチンコ屋さんでシローに会い説教されてる。玉をすってすってオケラになって思い出すのはあの決勝の日の空であった。





「ぎゃああ。」
「ひえええ」
「わ」
「ごごご。いけねえ、すっかり寝ちゃった。今何時?」とケン。
「えーとまだ4時。」とおさむ。
「じゃだいじょうぶか。はいいけど、何かとんでもない夢見ちゃったよ。」
ショータ「え?先輩もですか。俺も」
アッコ「わ、わたしも。汗かいちゃった。」
イットク「わてもや。しょうもなあ。」
おさむ「俺もなんだけど、みんなどんな夢見たんだ。」

全員下を向く。しばらくしてむくっと顔を上げて全員で

「今日は絶対にがんばろうぜ!そりゃもう絶対!」

まもなく本番の時です。



そんな夢を見ちゃったもんだから全員目はぎんらぎんら、時間がまだ少しあっても居眠りするどころではありません。

おさむ「まだかー。」
ケン「あ、もう少し。もうすぐきっと呼びに来るよ。みんなチューニングとか仕度はいいか?」

全員「はーい」

おさむ「はーいはいいけど、俺、何だか緊張してきちゃったよ。まいったな上がったことなんかないのに。」
ケン「うん、何かなあ。あんな夢見ちゃったし。プレッシャーあるよなあ。」

ショータ「じゃじゃーん。」。でかい声でいきなり。

ケン「びっくりしたなあ。なんだよいきなし。」

ショータ「へへえ。皆様。そうなるだろうと予想してましたショータちゃんは。」

背負ってきたリュックを開けて何やらごそごそと。

「じゃーん。うちのカア様が出番前にこれを皆に飲ませるようにって。預かってきました。」

おさむ「何だよそれ。」

「よーくぞ聞いていただきました。これぞ我がヘビヤ秘伝の必殺ドリンク「或る蛇老」だー!効能はーーー上気せる血はにわかに沈静もっこし、また沈鬱なる気分せる時はにわかに燃え盛るほのおのい〜ずみ〜〜。」

ケン「能書きはいい。飲ませろすぐ。」
おさむ「でも、あれじゃないか。ヘビヤのだったら成分はもしかして????」
ケン「いえい。この際、そのことは考えるな。くれ。」
ショータ「はいはい。それじゃ皆さんどーぞ。あ、マコちゃんは半分にしときなさい。残りは兄ちゃんが飲むからね。」

アッコ、ショータに回し蹴り。バコ。「きゃ変態野郎!」

ショータ「いてーなー。重いの持って来たのに〜。ジョーダンですよう。でも高いんですからこれ。うちじゃ一本一万円で売ってます。」
ケン「原価は?」
ショータ「えーと500円。わ、何言わす。」

おさむ「ま、いいや。飲むぞー一気に。かんぱあああい。」

ごくごくごくごくごく。

アッコ「ひえーーー。何かこれ効っくわー。」
イットク「ほんまや。何かこーファイト沸いてきまへんかー。」

全員「ぐおー。」

その時、楽屋のドアが開き
「えーと。横浜ブギブラザースの皆さん。そろそろ出番です。楽屋の袖で待機してください。」

全員「ぐおーーー!!。」

「ひえっ。見かけは普通なのに随分なーー。」と逃げて帰ります係員さん。

「さー行こう。」

だっだっだっと若いのも親父も意気揚々とステージ袖にレッツゴー。

ケン「あれ、フィルは?そう言えばずっと見ないけど。おじさーん。」
シロー「あ、あいつか。ええと、あの、あいつはどうも恥ずかしがってね。バスから出て来ないんだよ。でもさっき言ってきたから本番直前には絶対来るから安心しなさい。」

ケン「そうですか。あいつ衣装自前だって言ってたから。楽しみだ。うひひ。」
おさむ「おい、そりゃいいけど相変わらずコアラのまーちは上手いなあ。けっこう盛り上がってるぞ。」

ステージ上ではラス前のバンド、お馴染みのヘヴィメタバンド、コアラーズが出てます。

曲はハートのバラクーダ。♪「うぉんちゅ・・・ばらくだああ」

ケン「わ、俺この曲好きなんだよなあ。」
脇からアッコが腕をぎゅちゅうっとつねります。
ケン「わ、この曲だっせー。」

曲が終わって大拍手。

「てめええらああ。あたいがモンキッキじゅん子さ。うかうかしてると張り手かますよ。みんなありがとー!!」

イットク「何やあのMC。人格めちゃめちゃや。」

「ばかやろー。ありがとおお。最後の曲だてめーーー。どうか聴いてくださいーい。いくぞー。」

始まった曲はアイ・ラブ・ロックンロール。

じゃ、じゃじゃじゃんじゃじゃー、しんぎん♪

ショータ「おー、リフがかっこえー。誰の曲だろう。」

大いに盛り上がり終了。万来の拍手だ。

ケン「さーみんな次だ。行くぞ。気合だ!ぶぎーーっ!」

全員「ぶぎーーっつ!!」。



「いやーセクシイでしたねえ。コアラのまーち。ごくろうさんでした。いえいみんなのってるかい?」
普段何で食べているかわかりませんタレントさんイグラちゃんの司会だよ。

「のってるみたいだよもぐもぐ。ぼくちんは寿司の方がいいなあ。」

アシスタントは犬山いぬこさん。すっかりマキバオーになりきってます。

「イグラちゃん、次が最後だね。紹介しておくれよ。もぐもぐ。」
「まいったなあ。アシスターントは女の子だと思ったのになー。馬でした。
それでは本日のメイン・レース!。最後の最後だよ。同じく神奈川エリアを勝ち抜いて来たこのバンド、何やらやらかしてくれそうです。

横浜ぶぎーーーーーーブラザース。どぞ。」


ステージ暗転。

しーーーん。

暗闇の中から音楽が

♪ぱーぱっぱっぱーぱら〜ん♪

曲は「A列車でいこう」。
どこぞのスーパー・バンドも使ってた。ただしこちらは生演奏、桃屋バンドの皆さんです。

♪ぱらららぱららら、ららーん♪

どすんたかどんどんたかどすんたか、どんどんたか

ハナさんにより小さなドラムソロ開始。いきなり立ち上がって床を叩きながらステージ前に。
マイクスタンドを叩きながら上へ上へ。
どんづまって
「何?    何?   

アっと驚くタメゴーッロウ  と来たもんだ。」

♪遠い遠い昔。あるところにおじいさんとおばあさんがおったとさ。♪
隣のマイクで歌いだすケン。曲は「アメリカン・パイ」。

♪おばあさんは山に芝刈りに、おじいさんは川に流されに===行ったとさ〜〜♪

とてもメロにのってるとは思えん。

♪フェブラリー・ステーックスでは、すってんてんですどーーーしましょ。
残るは100円。一発やって帰るかのう。」


♪かんかんかんかん、かんかんかんかん、かんかんかんかん、かんかんかんかん

ふざけるなテメー、と断ち切らんばかりにアッコのピアノ乱入。曲はお馴染み

「ロックンロール黄金時代」

桃屋ホーンズの皆さんここで参加
♪ぱんらーぱーらん、ぱぱらぱー、ぱぱぱ、ぱぱぱぱぱぱぱぱぱーっぱーああん♪

ケンが唄うよ。
♪エビリバデ、へい。みんなでへい。最近益々元気ぃ。

短いヘビ大きいヘビ、延ばしてまるめてインドお


<コーラス:おおお、おおお、  みんなハッピイ、こりゃハッピ>

おおお、おおお、これでいいのだロックンロール!!

さっぱし改善されて無いふざけた歌詞が功を奏して、ぐっとリラックス。ノリも抜群です。

キシダさん、のけぞりながらサックスソロ、引き継いで顔も演奏してるぞ、おさむのギターソロ。

全員一丸となって
一挙にラストに突入。

じゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃ
絶対〜〜〜〜〜〜。   じゃん。


わーーーーーーわーーーーわーーーー。
大拍手。  はくしゅ。

「ありがとー。ありがとー。よろしくブギブラザースです。
こちらは先輩でおじさんで尊敬する先輩で、あのー、  桃屋ホーンズ!!」


ぱやぱやぱやぱやぱやーー♪

わーわーわー。

掴みはOK。順調発車だレッツゴー。


大歓声そして静寂。ドラムにスポットライトが当たります。

ケンが雄叫び
♪スロおおお〜〜〜ラああああーいド

どん、どん、どん、どん

観客席がざわざわと。誰もいないのにドラム鳴ってるぞ。

どん、どん、どん、どん、ばしゃあぁぁん!  アッコ立ち上がってシンバル一発。

「おおおおお」。姿が見えて歓声が上がった。

リズムギター・イン

きーーーーーーーーーーーーん♪

小さい持続音が。おさむのスライドギター。
今回の為に特別に買ったギター・エフェクター「ぐやのコンプレッサー」の威力で音の伸びが違う。
それにしても音が小さい。

きーーーーーーーーーーーーん♪

いつの間にかイットクがギターアンプ傍に待機。一挙にツマミを右側へ。

ぎゃあああああああああああ、スライドバーがフレット駆け上がる、きゃああああぁあぁあん♪

スローライッド!!

バンド全員参加。

ぎゃーすこ、があすこ、ごががんがガガゴンX4。

♪スローライ   敵に石(←Take It Easy)
 スローライ   敵に石(←Take It Easy)
 スローライ   敵に石(←Take It Easy)
 スローライ   敵に石(←Take It Easy)

 雨飲も  だくだく
 日が光り もう飲めません いえ

 んー、んー、スロライ

♪スローライ   敵に石(←Take It Easy)
 スローライ   敵に石(←Take It Easy)


 すろらい、難題 がたがた述べるなよ
 ほーみー、ほーみい、モンゴルのほおみー
 んごーーー

間奏

ツインリードー。
てろれー、てろれー、ててーてろーれ、てとたたたてろーらら、てとたたたー、てろれーろーら

 雨飲も  だくだく
 日が光り もう飲めません いえ

 んー、んー
♪スローライ   敵に石(←Take It Easy)
 スローライ   敵に石(←Take It Easy)

 すろらい、難題 がたがた述べるなよ
 ほーみー、ほーみい、モンゴルのほおみー
 んごーーー

おさむにスポットばっちり当たって怒涛のスライギターソロ。
うねるうねるこねるこねる、体もくにゃくにゃ、顔もほげほげ。いいかおしてるぞ。

 すろらい、難題 がたがた述べるなよ
 ほーみー、ほーみい、モンゴルのほおみー
 んごーーー

ドラムのみ全員絶叫
♪スローライ   こんなん(←go now)
 スローライ   こんなん(←go now)

 コレデイケルカイ?これで踊るかい?これで歌うかい?

 ベーイビ、あは ベーイビ、あは ベーイビ、あは ベーイビ、あは

 再びおさむショー

 テンポアップ。ショータの指がテンパってる。どどどどどどどどどどどどどどどど

 ケンが雄叫び
 ♪スロおおお〜〜〜ラああああーいド

 さんきゅ。

(フォガットのスロー・ライド。ライブ・バージョンお持ちでしたら聞きながら読んでください。)



うおーーーかっこええぞう、もっとやれーこのバカヤロー!!

と声もかかって2曲目も大受け。兄弟たちも楽しそうです。

おさむくん、思いのほかの反響でガラにも無く照れている。手を振ったりしてるぞ。

その時、舞台の袖で何やら。
ケンが気が付いて見ると、おさむくんショーの間は休んで引っ込んでいるアッコが何やら合図をしている。
両手を左右にのばして、うーんこれは時間引き延ばしてくれってことだ。

ケン「えっ!次はタッシュだから。2分ちょっとしか無いぞ。どうしろってんだ。
んんん、何とかなるか。おいおい。」
とドラムの前に全員集めて何やら相談。

1、2、3,4
♪じゃっジャジャーン、ジャッジャジャーン、じゃっジャジャーン、ジャッジャジャーン、

ZZトップの名曲、タッシュが始まった。

その頃、舞台袖ではアッコがおろおろ。
「まったくどこにいったのかしら。次が出番なのにフィルったらいったい。おじさん、ちゃんと来るって言ってたんでしょ彼。」
シロー「うん、最高にのってたからな。まさかすっぽかすことなんか無いとおもうんだが。」
「ちょっと探して来ます。曲、終わりそうになったら引き伸ばすように合図してね。」
「おいおい、伸ばすって言ったって。ああ、行っちゃった。とほほ。」

舞台袖から裏の方を探します。
するとカーテンの陰に人影が。
「あ、そこにいるのフィルじゃない?フィルでしょ。」
ビクっとして振り返る人影。
「あ、フィルだ。何してるのこんなところで。あ。泣いてるの。なんで・・・・。それにそのかっこ、まー」
と今度は吹き出す。
「アッコさん、アッコさん、すみません。準備ばんぜーんしたですけどけどけど。ほらこれ見て下し。」
「あら、何て。ひどいわ。どうして。」
フィルが持っているのは中央からポッキリと折れたベースギター模型。
「せっかく皆さんがいっしょけんめい作ってくらはったのに。こななってしまいました。ちゃんとみてなかた責任ありますわたし。」
「一体誰が?何か見た?フィル。」
「背中にコアラの絵が描いてあるジャンバー着てた人、逃げて行きました。」
「あー、やつらね。まだ懲りずに。くそー。
フィル、こうなったら仕方ないじゃない。無しで出るのよステージに。」
「あ、ベースギターならありますです。」
「え、何で」
「これで練習すると汚れると思ってサラリーで本物買いました。」
「何だ。え?それ普通逆じゃ無いの。ははは。それなら、それ使いなさい。さ、早く早く。もう曲が終わっちゃうわ。」

その頃ステージ上ではおさむくん、通常の尺の8倍スライド・ギターソロ取ってます。
やることなくなって寝転がって弾いてる。
ケン横目で舞台袖見ると・・・・・
アッコがOKマーク。両手でまん丸マーク。

よしとばかり全員に合図、一挙にエンディング。
あ、おさむだけ気付かずまだ寝転がって弾いてる。

ケン近づいていって頭を一発はたく

パコ。

気付いて止めるおさむ。ぽかーんとしてたら

客席大爆笑。大歓声。

どうやら演出だと思ってくれたらしく。案外なものでした。ラッキー。


ケン「ありがとうありがとう」


「お次の曲は・・・次の曲には・・・この人がやって来てくれました!」

舞台の袖から、桃屋店員フィル・コリンズ・アッテンボロー・ゴンザレス、すっかりフィル・リノットになって登場。キンキラキンのベースをかかえ、ラメ入りのチリチリ髪。衣装もラメ入り、ズボンはもちろんパンタロンだ。

「・・・・・」。場内あっけに取られる。
「あ、シンリジイの人だ!」 誰かが叫ぶと

わーーーー!わーーーーわーーーー。大歓声と拍手。

フィル、頭を掻きながら手を振る。
本物のベースを抱えて出て来たので、そしてあまりの衣装の凄さに知らなかった兄弟たちもぽかんです。
フィル、ショータに近づいて一言。
「すんません。ショータさん。この曲でボク、ベース弾かせてもろてよかですかい?」
「え?フィル、ベース弾けんの?」
「練習しました鬼瓦のように。」
「そかー。良いよ。じゃ心配だからもし詰まった時にサポートするよ。ここにシールド刺しな。」

ショータ君もモノがわかっていってるのか、いくらアンプに差込口が二つあるからといってやろうとしてます同時差し。

「俺はヴォリューム0にしてるから。わかんなくなった時だけ弾くよ。」
フィル泣きながら「感謝します感謝しまショータさん。あなたトモダチ。」
泣いたものだからアイシャドウ取れて真っ黒。
「わ、寄るな黒くなる。それはいいから早く早く。」
「あ、そうか。」

マイクに向かい
「皆さん、コンチーワ。やります。「奴らは街へ」」

1,2,3,4

♪じゃーん、たかたとんたたん、じゃーん、じゃああん
♪じゃーん、たかたとんたたん、じゃーん、じゃああん

お、けっこうやりますフィル君のベース。荒削りながらノリはばっちしかも。

♪私はフィルよ。フィルと申しましてもリノットじゃなくて
フィル・コリンズ・アッテンボロー・ゴンザレスと申します。
桃屋つう横浜のハンバーガー・ショップ兼ライブハウスでバーテン補佐をやってまして、そしたら兄弟さんに誘われまして何でもシンリジイつうバンドのフィル・リノ

奴らは街へ、奴らは街へ  じゃーん、じゃーん

奴らは街へええ、ええ、奴らは街へ♪

いくら原曲も早口だと申してもこれは無謀。それに増して早口で自己紹介してやがりますフィル。

♪ットに似てるそうで、いえね私は知らなかったんですけど見たらびっくり兄弟みたいじゃありませんか。それならってんでやろうと思いまして。ベースギターーは紙で皆さんが作ってくれましてそれで練習すると汚れると思いまして、それで給料で買いました練習用のベース、そしたらさっき

奴らは街へ、奴らは街へ  じゃーん、じゃーん

奴らは街へええ、ええ、奴らは街へ♪

演奏、ドラムとベースだけに。

♪奴らは街へ、奴らは街へ


♪奴らは街へ、奴らは街へ

ははあ、皆さん一緒に歌わない気だな。許しませんよフィルさんは。

じゃあこれでどうだ

ベイベーーーーーー(客席指差す)

しーーーーん

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(一人)

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(35人)

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(三千人)

やったー。

べいべいべべいべべいべ(客席指差す)

べいべいべべいべべいべ(750人)

べいべいべべいべべいべ(客席指差す)

べいべいべべいべべいべ(1550人)

べべべべべべべべべべべい(客席指差す)

べべべべべべべべべべべい(1020人)

部ばばべべびぶばぼびぼばずびずべいぼぶびばぶびぼべぼばぼん(客席指差す)

部ばばべべびぶばぼびぼばずびずべいぼぶびばぶびぼべぼばぼん(1人)

わー、凄い。(喜ぶ)

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(35人)

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(三千人)

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(三千5人)

ベイベーーーーーー(客席指差す)

べいべー(満場われんばかり)

ギターソロ突入。ケンとおさむ見事なトゥインリードだ。

奴らは街へ、奴らは街へ  じゃーん、じゃーん

奴らは街へええ、ええ、奴らは街へ

奴らは街へ、奴らは街へ  じゃーん、じゃーん

奴らは街へええ、ええ、奴らは街へ♪

アリバイのリフを挟んでエンディング!

じゃん。

「ありがとう!!」

ケン「フィル、最高!。みなさんフィルに拍手を。」

場内大歓声。
フィル、泣きながらシールドを抜き、ショータにお辞儀。
泣きながら兄弟たちにお辞儀。
泣きながら会場にお辞儀。   右手に去り際、コケた。

188

2005年10月07日

第15回「今夜決めよう」

015.jpg

ジリリリリリ〜ン、ジリリリリリ〜ン、ジリリリリリ〜ン、ジリリリリリ〜ン、ジリ
「うごうぐ、うーん。眠いー。」とがさごそ起き出したのはケンちゃんです。
まあ、今日は決戦の日ですから歯を磨いて顔を洗って鼻毛チェックしてメシを食って準備するのだ。
現在9時。10時に日之出町駅に集合なのでいささかあせっている。
「これでよし。・・・・よしかな。」
とその時
「おはようございまーす。」

「おい、婆さん、客じゃ無いか。」
「はいはい。・・・あ、アッコちゃん。迎えに来てくれたのかい。すまないねえ。」
「どうも。早かったでしょうか。準備出来てるかなケン。」
「はいよー。出来てる出来てる。」
と階段を下りてきました。
「ははは。お迎えですか。すまぬのう。」
「だってどう考えても心配だ。」とアッコ。
「なるほど。しかり。」
「なるほどかー!あ、バンダナ忘れた。」
「ほら、やっぱり。」

奥から爺ちゃんが「お、やるな彼女がお迎えか。まあ、今日は、今日は頑張ってこいや。」
珍しく真面目な顔で。
「うん、わかった。やるだけやってくるわ。」
「おい、婆さん。婆さんも何か言ってやれや。・・・出てこんわ、まったく。まあ、あれでも昨日は随分心配してたんじゃ。気持ち汲んで頑張ってこい。」
「はーい。」二人揃って。

駅に向かって歩く二人。
「お婆さん、バンドに反対なの?」
「うん、まあね。最初に言わないで勝手に楽器買っちゃったから。まあ、ずっと面白く無いみたい。」
「ふーん。」
「ま、しゃあないわ。いいって聞いても反対されただろうし。兄貴が出来がいいんでまいっちゃうわ。」
「ほんと出来悪いからねえ。」
「このやろー」

と言ってるうちに駅の前。既にいるのはショータにおさむ、そして
「お、ショータ君、早いねえ感心感心。ところであれ、ほんとの兄弟は?」
「それがまだ来てないんだ。」とおさむ。
「時間はちゃんと言ったよな。」
「はいキャップ。言いました昨日確かに。」
「そうか。あいつら滅多に遅れないのにおかしいな。」

10時10分です。
「うーん。困ったな。11時半までに受付に行かなければいけないんだろ。そろそろ電車に乗らなきゃ。」
おさむ「電話してこようか?」
「そうだな。」
とその時、
「すんまへんすんまへん。ようけ遅くなりまして。」
「あー良かった。どうしたんだ。遅刻なんて珍しいじゃんか。」とケン。
「おはよう。Tシャツ、似合ってるねマコちゃん。」とアッコが声をかける。
ニコっと笑うマコ。
イットクが「すんまへん。とりあえずはよ電車のりましょ。事情は中でお話します。」

全員、キップ買ってホームへ。すぐ来た普通電車に乗って横浜に。すぐ2駅だから着いちゃいます。
急いで横須賀線に乗り換えて一路新橋へ。
これまた丁度電車が来たので急いで乗り込む兄弟たち。
ケン「これで何とか間に合いそうだな。それで何かあったのか。」
イットク「へい。実は昨日いきなり親が家に帰ってきはりましてん。」
アッコ「親って。いつもいないのイットク君ちは?」
ショータ「こいつんち、親が商売でしょっちゅう外国とか行ってるんです。そうだよな。」
イットク「うん、まー、そうゆうことで。二人で取締役だから責任あるみたいで。まあそれはそれでけっこう自由に出来るんでええんですけど。いきなし帰って来まして。どこからかバンドのこと聞いてましてお前はともかくマコまで引っ張り出して何事やとそりゃもう説教説教で。まいりましたわ。」
おさむ「そうかー。そりゃ大変だ。それじゃよく今日出て来れたな。」
ショータ「はい。お手伝いはんがええ方で。ずっと面倒見てくれはる人なんですけど、バンドも応援してくれはって、こっそり裏口からさっき出してくれました。」
ケン「おいおい、それじゃその人、後で大変なんじゃないか。お前たちも。」
「まー、だいじょぶでっしゃろ。あの人がいるんで家がちゃんとしてるんですし。わてらも優勝でもすりゃ逆に鼻高々じゃないかと。頼みまっせ。みなはん。今日はだから優勝しないと困りますー。」
全員「OK!そりゃだいじょぶだー。」
ケン「いかん。電車の中だ。」
と再び小声で・・・

「だいじょぶだー。」。



電車はけっこう混んでて座れません。全員立ってたんだけど大森で入口脇二人掛け席の一つが空い
たんでマコを座らせます。
ケン「はい。レディ・ファーストだからどうぞ。」
スタタと座るマコ。アッコを指差してる。
ショータ「はは、この方?この方はレディーとゆうよりもーー・・・」
ばこっ
ショータ「いてーなあ、アッコさんまだ何も言って無いのにー。」
アッコ「どうせ私はレディじゃありませんよーうっだ。」
ケン「どーどー、レディさん。堪忍してやっておくんなましー。」

などとふざけてるうちに新橋に到着。
おさむ「皆の衆、着きましたぞ。ささ。ささ。」
全員「はーーーい。」

改札を出たところで
イットク「ここからけっこう歩くんでっしゃろ?どっちへ行けばええんかい委員会。」
ケン「えーっと。地図を見ますと日比谷公園はあっちだな。さあさあ行こう遅れちゃう。若いからあっちゅうまだぞ。」

てくてくてくてく10分あまり。
すると
「おーーーーーい」
窓から顔出して声をかけながら車が通過。
ショータ「あ、あれハナさんだ。凄いマイクロバス!。乗せてもらえばよかったすねえ。」
ケン「駄目駄目。けっこうロートル陣いるし。楽器もあるからあれでもけっこう一杯だぞきっと。」
おさむ「そうだな。それよりおじさんたち遅れなくて良かったじゃないか。」
アッコ「そうね。これで一安心。」

さらに
てくてくてくてく5分あまり。公園に入ってしばらく行く

ケン「お、ここ、ここ。さてと受付はどこかな。」
アッコ「やっぱり楽屋のほうじゃないの。とすると裏の方かも。」
ケン「そうだな。行ってみよう。」

おさむ「あ、あそこあそこ。あれーあそこに立ってる人は〜〜」

「やー、君たちやっと来たね。待ったよ待ったよ。何たって優勝候補だから。ははははははは。」
「はははははははって大泉さんじゃないですか。どうしてここに?」
地区大会で親切にしてくれた主催のヤメハの職員さんが大泉さん。
「はははははは。ボクけっこう偉いんだから。今回は会社代表して審査委員長。君たちのことは大好きだけどそれはそれ。厳正に審査いたしますからそのつもりで。さ、さ、ここに名前書きなさい。」
ケン「はい、今日はよろしくお願いします。ほらみんなも。」

全員で「よろしくお願いしまーす。」

大泉「ははははは。いいねえ若いってのは。元気で。あ、そうそう、そこにね、はい書いて。はい。いいよ。はい。それで。はははははは。あ、そうだ実は頼みがあるんだけど。君たちが出番最後なんだ。それでね。リハーサル最初にやってくれない?音合わせもやるんで協力してくれないかな。」

ケン「はい。もちろん。僕たちに出来ることがあったら何でも言ってください。」
おさむ「は、いいけれど。おじさんたちはまだなのかな。」
ケン「大泉さん。僕たちより先に中年のラッパ軍団がここに来ませんでしたか?」
大泉「いや来ないよ。君たちのバンドの人達なの?あ、ほらもしかしてあの・・・・」

じゃーーーーーん

「中年のラッパ軍団は無いよー、ちみい。」
中年のラッパ軍団揃って登場。

ケン「あ、植木さん。ごめんなさい。どうもうまく形容できなくて。」
ハナ「がはは。まあそれには間違い無いからなあ。よっしゃよっしゃ。」
シロー「いやー、参ったよ。駐車場がわからなくて。ぐるぐる廻っちゃったわ。」
汗をふきふき。
「そうだったんですか。ご苦労様です。」とケン。
「それで最後出番で逆リハだそうで早速なんですけど。いいですか。」
イカリヤ「ういーっす。こっちは大丈夫。行くかどーんと。」
大泉「これは凄いメンツなんだねえ。じゃ楽屋はこっちだからその辺り、うん、そこでいいよ。
じゃ頼んだよ。準備出来たらステージに行ってね。あと5分で出来るかな。」

ケン、シローおじさんに目で合図。うなずくおじさん軍団。
「はい、大丈夫です。」
ケンはきっぱりと答える。

ショータ「えー、5分ですかー。ピース・バッジ全部付けられないっすよー。」
ぼかっ。
「いてー。見て無いのに凄い命中率。」
後ろ手でドツくケン。
おさむ「バカだなあお前。リハなんだから衣装はいいの。」
ショータ「えー、気分出ないなあ。ってみんな用意早いですねえ。ボクもしなけりゃ。」

いざ、ブギ兄弟今日の戦いの始まり。


そそくさと準備してステージに上がる兄弟たち、と桃屋オールズターズの親父達。

「おはようございまーす。よろしくお願いしまーす。」
と生意気にも業界時刻用語で各自三々五々に声掛け。

すると

「遅ぇんだよ。何時だと思ってんだ。早く準備しろよ。」
とおっかない声でPAのお兄ちゃんが。(役:管貫太郎)

ウエキのおじさん、むっとして食って掛かろうとするところ、イカリヤさんが手を振って抑える。

ケン「すみません遅くなって。何から始めましょうか?」

PA:管「何からって決まってんだろ。マイクだ。マイク。声出せ。」

ケン「はっ?」

PA管「声出せってんだ。音決めるから。」

ケン「はい。チェック、チェック。只今マイクの試験中。あーあー。」

PA管「馬鹿。明治時代じゃねえよ。まあいいか。次、隣のお前。」

おさむ「あ、ボク?。はいはい。チェック、チェック、あーーー、出てますか。」

PA管「次。ハーモニカのボク。音出せるかなーボクちゃん。」

イットク、むっとした顔をしながら「パプー、パプー」。

PA管「よし。あんまりマイクにツバかけるんじゃねえぞ。弁償させっからな。次、そこのラッパの親父達。」

これには今度はイカリヤさん、形相変えて。それをウエキさん抑える。それ見てキシダさん笑いこらえて。

一人一人、ぷー、ぷー、ぷー、ププパポと出して全員で

ばーーーーっ。

凄い音。生音だけでいいくらい。

PA管、少々びっくりして「あ、よしよし。それはそれで良し。次はギター・アンプ。」

シローおじさんが最初に引く。♪ぷりぴろぱらぷりぷろぷろぷろ〜。
凄いプロの音だ。アンプの音を絞ってシールド抜いて、ケンに
「ボリュームは8だよ。覚えておきなさい。」
「はい」。ケンが次にシールド指して
♪が、が、が、が、が、ぐぎょーん、アマアマアマ。
アマの音だ。しかし若さ抜群。

PA管、「よし。次もう一台のギター。」
おさむ「はいはい。」ケンが寄って行って「ヴォリュームは8だよ。覚えておきなさい。」。

♪ぎょいーーーーーーーーーーーーーーーーーん。スライドでひょいーーーーーーーーーーーーん。ひょ

PA管「O−K。やめ。次はベース。」

これからばりばり弾こうと思ってたとき止められてずっこけるおさむちゃん。

ふと見ると横でショータが変な動きしてる。ぶるぶる動いて踊ってるかのようで。

ケン「ショータ、お前何踊ってるんだ?」

ショータ「お、踊ってるんじゃあ、ありません。こここ興奮して、あああああ上がっちゃってああああ。」
シールドをアンプに刺そうとしてますがなかなか刺さりません。

ショータ「くくくそ、ははは入らないぞ。ちちち小さいんじゃななな無いかここの穴。」

PA管「何やってんだ兄ちゃん。早くしろよ。棄権させるぞ。ぐずぐずしてると。」

それ聞いて益々焦るショータ。とんでも無く踊ってるみたいに見え。

「こら。何ふざけてんだ。もうやめやめ・・・。お前らもうコンテストなんか出るな。」

大変です。ブギ・ブラザース。退場処分になってしまう。

「ちょっと待って。そうあせらないでねお兄ちゃん。」と前に出て来たのはウエキさん。
「ショ−タ君!」
「は、は、はいっ。」ぶるぶる震えながら返事してます。
「き・み・な・ら・出来るっ!!」とでっかい声で言いながら両手でショータの両肩を

パン!!!!

ふにゃふにゃふにゃ〜としましたショータ君。

「びっくりしたなあ。やめてくださいよウエキさん。あれ俺どもってない。あれ震えも止まった。あはは。」
「どうだ。効き目は?もう大丈夫だろう。」
「あはは。だいじょぶです。どうもありがとうウエキさん。さすが大ベテラン!。」
「ま、ま。礼はいいから早く音出しなさい。おっかないお兄ちゃんが睨んでるよ。なあ。  
おい、兄ちゃん。今音出すから。待たせたね。」

PAの管さん「何が兄ちゃんだ。ふざけやがって。」

べんべん、べこべこべこべこ♪
ショータ君、憑き物取れたように快調に音出します。

PA菅さん「よし。それでOK。」

♪べこべこべこ、ぶおん、びろろろろ、ぱっつんぱっつん

「よーし。それでOKって言ってんだろこら。いつまでやってんだおら。」

♪ぶ

「あははは。うまいでしょ。あ、あ、すんません。つい調子に乗っちゃって。あは。」

くすくす笑うケンとおさむ、アッコ。

イットクはマコのとこに行って椅子の高さとか調整してやってます。

「バカ。じゃ次はドラム行くか。バスドラア。バスドラ音くれ。」

♪ぺん、ぺん、ぺん

「ちょっと待って。まだペダルの準備が・・・」とイットク。

PAの菅さん「こらあ。音が小さいぞ。何やってんだ。まったく。そんなガキに叩かせるなんて100年はえーんじゃないのかあ。」とペっとツバを吐きました。

イカリヤさん、真っ赤になって
「おいおいおいおいおい、黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって。PA屋かなんだかしらねえけどんなことばっかほざいてたら出しちゃうよあれ。出しちゃうから。」

「何だお前は。出せるもんなら出してみろってんだ。」

イカリヤさん脇に置いてあったバッグからいきなり何か取り出して

「ひかえおろう。この黒スティックが目に入らぬか。」

じゃーん。カメラ慌てて寄ります黒スティックに。PA管さん、目をぱちくり。

「何を隠そうこのお方は、先の日本ジャズ界で上に立つものはいないと言われた名ドラマー、ハナ”ウルトラロール”ハジメ様だ。一同の者、頭がたかーああい。」

「へへえ」と言ってブギブラザース全員、コウベを垂れます。

ハナ「あ、何、俺?俺のこと?・・・・あっと驚くタメゴローっとくりゃあ。じゃなかった。ごほん。そうじゃ、わしがハナじゃ。コラっ。お前っ。どこのPA会社のものだ?ああん。新宿音響?
そうじゃ。ヒデジ。ヒデジがおるだろう。ヒデジを出せ。」

PA管「社長、社長。なんだかあいつらが呼んでますよ。」

隣でかがんで線を整理してたおじいちゃん(役:大滝ヒデジ)、おもむろに起き上がって「え、なんだい。呼んでる?・・・お、おうおう。ひさしぶりー。ハナさんじゃ無いですかあ。あの節はそりゃもうご贔屓に。久し振りですねえ。何やってるんですか、こんなとこで?」

ハナ「おお、いるじゃないかヒデジ。元気そうで何より。どう?これから一杯?」
隣でイカリヤが横腹突付く
「あはは。そうじゃなかった。何だヒデジ、お前のとこはそんな無礼なミキサー使ってるのか。本来なら打ち首獄門なれど、今日は忍びの身じゃ。表ざたにせず・・・」

ヒデジ「いやー。すまんことですこの男、腕は確かなんですが・・・」

ハナ「最後まで決めさせてくれよー。」

ヒデジ、聞こえない振りして「口が悪くてねえ。ご迷惑おかけしました。こら管、このお方はそりゃーー偉い方なんだ。お前が直接口をきける方じゃないぞ。・・・ああ、いい、いい。わしがやるから。そう、このバンドだけはわしが卓に座るって。お前はそっちでケーブルでもさばいてなさい。」

管、急にへりくだって「へ〜〜〜〜い。」

ハナ「わかればよろ・・・・」
ヒデジ「はい。お嬢ちゃんがドラムやるのかい?かわいいねえ。はい。ちょおっと音くれるかな。」
ハナ「言わせてくれよー」

♪ドンドン。

ヒデジ「はい。OK。次スネア。あ、はいOK。次はタムね。はいOK。じゃちょっと適当に叩いてみて。」

♪どんどきゃあ、ずどだだだだどんぼかべこーん。

凄いドラム・ソロだー。

ヒデジ目をまん丸にして「はい、いいよー。いいねいいねえ。いやーさすが血は争えませんねえ。お嬢さん、素晴らしい腕前です。」

頭をかく、マコ。

ハナ「いや、この子はワシの娘って訳で無く・・・・」

ヒデジ「はいー。じゃお兄ちゃんたち。曲頼むよ、期待してるからね。リハは1曲だけでいいね?上手いからだいじょうぶっ。」
とニコニコしながら言うので、思わずケンちゃん
「はい。大丈夫です。」って言っちゃった。

おさむ「おい、1曲だけで大丈夫か?」
ケン「しょうがないよ。だいぶ押してるみたいだし。1曲目のあれならみんなで音出すからいいだろう。

さあ、みんな、いいか。1曲目だ。

1,2,3,4

♪ぱぱぱぱぱぱぱ

何はともあれ強力な味方を見つけた兄弟たち。何とかリハも無事に終わりそうです。

181

2005年10月03日

第14回「前夜祭」

014.jpg

いよいよ明日が決戦の日の土曜日の午後。桃屋にて。全員ブギ兄弟指定席机周りに着席中。
おさむ「明日だな。」
イットク「明日でんねん。」
ショータ「明日なんですか!」
ケン「明日だよ。」
マコ、ニッっと笑う。

アッコ立ち上がって「明日よ。明日。明日なのよ。」

ケン「あーーー、びっくりした。何だよ。大声で。」
アッコ「だって明日じゃない。何か忘れてる気がする。」
おさむ「なんだろう。」
イットク「なんですねん。」
ショータ「な・・・」

さえぎってアッコ「そう!。衣装。衣装よ。私たち何にも考えて無いじゃない。」
おさむ「衣装かー。全然思いつかなかったよ。」
ショータ「いんじゃないですか。男どもは。どうせむさいし。いつも通りで。」
イットク「アッコはんはめかしてくれなはれ。マコも綺麗なベベ着せたるからな。」
コクンと頷くマコ。
アッコ「そうはいかないわよ。決勝よ。TV中継もあるじゃない。一応は何か考えないと。」
ケン「えーーーー、TV中継なんかあるのかーー!」
アッコ「知らなかったのー。」
ケン「そうかそれはまー、少しは考えないといけないかも。」

・・・・・・


全員で考え中。


アッコ「考えててもしょうがない。予算は?あるの?」
ケン「無い。」
おさむ「無い。」
イットク「あらへん。」
ショータ「ありま・・・」
さえぎってケン「そうだ。アッコ。おじさんに頼んで見てくれないか。アッコの言うことならきっと聞いてくれるだろ。」

カウンターでシローおじさん、不吉な気がしてこっちをちらちら見てる。いきなりくしゃみ。
「はっくじょんんん。ちくしょー。」

きゃははと全員で笑う。
アッコ「しょうがないわねえ。駄目かもしれないけど行ってみるわ。」

アッコ、カウンターへ

「お・じ・さーーーん」
「何だ。何か気持ち悪いな。変な声出して。」
「ええとお、明日決勝でしょ。」
「ああ、知ってるよ。」
「でね。TVもあるし、みんなで衣装揃えようと思ってるんだけど。」
「おお、それはそうだ。ワシたちはみんな、最高のカッコするよ。お前たちも恥ずかしく無い格好にしなさい。」
「でもお、お金が無くて買えないの。・・・・・ちょうだい。」
「しまたー。ごっほん。色々機材とか買っちゃってねえ。無いんだよお金。うーん。」
「えー?少しでもいいからー。」
向こうの机で全員が手を合せて拝んでる。

シロー、もだえながら
「ええい、仕方が無い。ちょっと待ってな。」
と手を洗って
「フィル、ちょっと出てくるから店お願い。」
「はい、ガテンだー。」

30分経過。

ケン「おじさん、どこ行ったんだろう。」
おさむ「まさか、借金しに行ったんじゃないだろな。」

とそこに帰ってきたシロー。何やら袋も抱えて上機嫌である。

「いやー、君たちお待たせ。ほらこれ、これ使いなさい。」
と一万円を。
ケン「えーー?これどうしたんですか。」
シロー「えへん。これはな。これよ。」と指を弾く仕草。
イットク「わ。まさかパチンコ!」
鼻の下掻きながら「へへ。まあな。」
おさむ「おじさん、凄い。30分で一万円・・・・とチョコレート。これで食べられますね。」
アッコ「ねえねえ、30分で一万円ならもう一回行ったら2万円になるじゃない。おじさん、さあさあ、行ってきて。ねえ。」
「いや。そうはいかないんだこれが。引き際ってものがあってね。これが一杯一杯。まあこれで勘弁しておくれ。」
ケン「いいよアッコ。おじさん、いつもありがとう。助かります。」
全員でペコリペコリ。
「いやー、これぽっちで感謝されても恐縮しちゃうんだけど。ははは。」

ケン「さあ、この一万円でどうするか。」
おさむ「一万円だからなあ。」
イットク「6人で一万円でっせ。」
ショータ「いちま・・・」
さえぎってアッコ
「そうよ。こうゆう時はパンク姉さんよ。」
全員「パンク姉さん?」
アッコ「さあ、出かけましょう。時間無いわ。」



アッコに引っ張られるように全員、近所の雑居ファッションビル、オデオに突入。
1階のとある店に向かって一直線です。
「さー、ここここ。  すみませーん。パンク姉さんいますか。」
「あ、パンクちゃん?今ちょっと使いに出てるけどすぐ戻るわよ。」
「はい。じゃちょっと見てていいですか。」
「もちろん。どーぞどーぞ。」

ここはセント・ジュリアンとゆう古着、キャラクターもん、などなどごちゃごちゃ置いてますお店。
どうやらアッコは常連らしい。

おさむ「何しろ1万円だからなあ。一人当たり1500円だろ。一体何が買えるんだ。」
ケン「え?1500円ってお前。1,2,3、6でかけたら9000円じゃんか。残りの1000円は
どーすんだ。」
おさむ「それは、まー、あれよ。打ち上げ用缶ビール代。」
イットク「ぎゃはは。そりゃ最高。自分、それのりましたわ。」
アッコ「ばーか。そんなことばっか言ってないで少しは真面目に探したら。」
ショータ「はいっ。ボク探してました。先輩、これなんかどうでしょうか?」
ケン「ん?何それ。何だスマイル・バッジじゃんか。」
ショータ「はいみんなでスマイルつけましょー。今70’sだし。著作権ふりーだし。」
おさむ「やだよ俺〜。」
ケン「うーん、俺もやだなあ。」
ショータ「えー、アッコさんは?」
アッコ「うーん、私もやだなあ。」
ショータ「げ、せっかく見つけたのに。安いから俺自分で買ってつけちゃおうかなあ。」
ケン「ええい。もう勝手にしなさい。」
ショータ「はーい。」
と両手にどっさり持ってレジに直行してます。
ケン「おいおい。あいつ。あんなに一杯どこにつけるんだ。」
おさむ「本番で楽しみがまた増えました。はははは。」

などと馬鹿言ってますと

「あ、アッコちゃん、久し振り。今日は何?」
とパンク姉さん、帰って来ました。
「あ、こんにちわ。実は明日決勝なんです。」
パンク姉さん(オカダ川井演ずるスージー・すー)「あ、そうだったわね。頑張ってね明日。」
「はい。ありがとう。それでですね。問題が明日の衣装でして。みんなで着て何か良いのが無いかと
思って。」
「そうなの。で、予算は?」
「それがみんなで一万円なんです。」
「いちまんえんー?6人で。こりゃ難題だわ。」
「何かありますかねえ。」
「うーん、そうなるとTシャツなんかどうかな。安いし。」
「Tシャツですか?どんなのありますか?マコちゃんのサイズもあるかなあ。」
「あ、この子が話題の少女ドラマーね。はじめまして。」
微笑んでコクンとお辞儀するマコ。
「まー、かわいい。昔の私みたい。今、ぴったしの探してあげますからねー。」
と奥へ行ってごそごそやってます。

「あー、ごめんー。今6着揃ってるのとなるとこれしかないの。いいかなあ。」

ケン「わ、シューマイくんだ。」
おさむ「うお、シューマイくん。」
イットク「これがシューマイくんでっか。」
ショータ「おおお、シュ」
さえぎってアッコ「わー、かわいい!。最高ですこれ。これでお願いします。」

小声でケン、おさむに向かって「おいおい、どうゆうセンスしてんだアッコ。これ、シューマイ弁当
のキャラのシューマイくんだろ。こんなんでいーのかなあ。」

アッコ「え、何か言った。かわいいじゃない。みんなで着ましょう。横浜代表だし。」
全員「は〜〜〜〜〜い。」

パンク姉さん「ほんとにこれでいいの?ごめんね、みんな。うーん、じゃバンダナ一つづつ付けちゃ
おう。」
アッコ「え!ほんとですか。みんなバンダナだって。Tシャツにクビにバンダナ。これでちょっとし
たものだわ。」
パンク姉さん「下はどうするの?」
アッコ「もうお金も無いし。みんなGパンの一つくらい持ってるでしょ。うん。それにしましょう。」
姉さん「そうね。それならきっと似合うわ。じゃちょっと待ってね。」

ガサガサガサ。

姉さん「はい。お買い上げサンキュー!」
アッコ「はい、じゃ一万円。」
姉さん「明日、頑張ってねー。後で行くからねー。あ、いけね。」
アッコ「あとで?   ありがとうございます。じゃあまた。」

衣装もバッチリ揃った兄弟たち。そう言えば決めなきゃいけないことあるなあと思いながら店に飛ん
で帰ります。どどど。


買い物すんで日が暮れて、あ、日はまだ暮れてないや、4時ごろですまだ、桃屋に帰ってまいりました兄弟たち。

イットク「あ、なんや。店の前にフィルはんが立ってまっせ。」
ショータ「しかも仁王立ちで。」

フィル「あ、みなはん、帰ってキタネ。あ、入っちゃダメヨ。マスタが用があるから誰も入っちゃダメだって。帰った帰った。」
ケン「帰った帰ったって。もう。今帰って来たんだけど。どこへ帰るんだよ。って俺も訳わかんなくなっちゃた。」
フィル「6時になったらまた来なさい。そう言ってたね。マスタ。時間厳守だそうです。」
おさむ「なんだろな。まあ、しょうがない。みんなたまにはうちにでも来るか?」
ケン「そうだな。中途半端な時間だし。行くか。じゃフィル、6時にまた来るから。伝えといてね。」
フィル「ご苦労おかけしやんす。また来い。」

とゆうことで全員、おさむの家に向かいます。
おさむ「ただいまー。ってまた出かけるんだけど。」
マナミ姉ちゃん「あら、みんな。珍しい。」
トクエ親父「おう、来たか。あれ今日はあそこで・・・」
マナミ「あ、父ちゃんそれ言っちゃいけないんじゃないの。」
「あ、そうかそうか。」
おさむ「なんだかなあ。ちょっと2階で。いいよね。」
マナミ「いいよ別に。お前の部屋なんだから。でも汚いんじゃないの。」
おさむ「馬鹿言え。綺麗好きだけが俺の取り得だい。・・・・ちょっと待ってくれみんな。」

どすどすどす
階段駆け上がるおさむ。
どったんばたん、がちゃこん、どだだだ、どすん、ばたーん。

どどどどどどどど。
「はあはあ。いいよ上がっても。」
マナミ「ほらね。」
ケン「ははは。失礼します。」
全員「失礼しまーす。」

ケン「お、綺麗じゃんか。」
おさむ「まあな。」
ショータ「へへへ。きっとここに秘密有り。」
とフスマに手をかける。
ボカっ。
すかさずおさむタックル。
「ははは。そうゆうことはしない。追い出すぞ。」
「ひえ。もうしません。許してーー。」
「まあ。許そう。諸君テキトーに座りたまえ。」
ケン「たまえですかい。」
全員で爆笑。

ケン「思えばこの部屋から始まったんだよなあ。」
おさむ「そうだな。それがまあこんなことになっちゃって。」

アッコ「あ、そう言えばそもそもの成り行き聞いてなかったっけ。」
ショータ「そうですそうです。何でバンドやろうと思ったんすか。」
ケン「言ってなかったっけ?。ええとこいつと再会したのはそもそもロッド・スチュワートのコンサートなんです。」
おさむ「なんですってあらたまみちよ。そうそうライブの後で武道館のトイレで偶然会ったのです。」
ショータ「臭い仲でんなあ。」
ばこっ。
ケン「それでその時こっそり録音したテープを一緒に聴こうってことでここで有って。」
おさむ「聴いてるうちに盛り上がって、この生ギター取出して・・・」
ケン「ホット・レッグスをやりだした訳さ。」
アッコ「へえ。面白い。やってみて。ほら。」
ケン「えー、やるのか。何か恥ずかしいな。ではホットレッグス。オリジナルバージョンで行きます。」

♪フザノッキンオマドー、ガタビアカタトゥフォー
♪イズイットユーアゲン、カミランフォモア

みんなも歌声に参加してしまった。

♪ウェユキャラッミーツナイフユウォン
バットインザもーにんメイクシェユゴーン
アイトーキントゥユ

絶叫!!

ホットレーッグス!ウェリンミアウー!
ホットレーグス!ユキャンすクリーミンシャウ
ホットレーグス!アーユースティルインスクール。

「おーーーーい!」
下から声が

ケン「ぐげ」

「おーーーい。何やってんだ。ラーメン出来たぞ。降りてきて食べなさい。」

おさむ「あー何だ。びっくりしたなもう。」

ケンとおさむ以外、みんななんだかわからないけど爆笑。
ケン「さあ、食べにいこうぜ。」



「あー美味かったー。」とケンちゃん。
「げふー」
アッコ「誰、今の?」
おさむ「そりゃもうそうゆうのはショータだな。」
ショータ「ま、まさかっ!    僕です。」
アッコ「お下劣ねえ。女の子にもてないよ。」
ショータ「いいんです。僕の恋人は今、・・・今、あ、ベース、店に置いてきちゃった。」
ケン「確かに。だっこするみたいに弾いてるからなあ。」
一同爆笑。

ケン「ところで今何時だろ。」
おさむ「まだ1時間くらいあるなあ。」
アッコ「じゃあ、いつもご馳走になってることだし。お店何か手伝おうよ。」
おさむ「えっ!冗談!いいよいいよ。」
親父「何がいいよいいよだ。いい心がけじゃないか。お前もたまにはそうゆうことを・・・・」
おさむ「わ、わかった、わかった。諸君、ケンとショータは皿洗い、残りは店の掃除でもしたまえ。」
親父「何だそりゃ。お前は何するんだ。」
おさむ「俺はそのいつもしてるから・・・監督よ。」
一同オーノー。手を広げてオーノー。
親父「馬鹿ゆうな。お前もここ。」
おさむ「あ、皿洗いね。はいはい。わかりました。」

40分経過。

おさむ「よーし、まあこのくらいで勘弁してやろうか。」
親父「わはは。君たちもういいよ。皿も綺麗になったし、店も綺麗になった。ごくろうさま。」
ケン「さてと、じゃ行くか。」

そこへ出前から帰ってきたマナミ姉ちゃんが店の中に。
「あら、外がやけに綺麗だと思ったら中もこんなに。  あ、そうお前たちがやったの。へえ珍しいことを。明日、優勝しちゃうんじゃないの。」
と一挙に。
おさむ「はいはい。もちろん優勝しまっせ。では諸君、行きましょか。」
親父「あ、すぐ店閉めていくから。」
マナミ「あ、父ちゃん、それは。しー。」
おさむ「何で親父が来るんだ?」
親父「あーははは。何でも無い。早く行きな。ほいほい。」
おさむ「何も追い立てなくたって行くよう。」

全員、桃屋に向かいます。
ケン「ちょうど6時2分前か。いいだろうな。行こう。」
と入口ドアを開けて中に。

中に入ると何故か既に沢山の人また人。
一瞬空気が凍って・・・・

1,2,3,4
♪ゴ・セイブザ・クイーン
♪馬鹿者だー
♪ゴ・セイ・ザ・クイーン
♪ぽこぺんぺん

物凄い爆音でパンク・ロックが始まった。
兄弟達はびっくりして入口閉めたとたんそこで立ちすくんでます。
おさむがケンに「こりゃいったいなんだーー。」と耳に口つけて。
「わかんねー。」とケンも同様に。
「歌ってるのはありゃ・・・・」とおさむ
「パンク姉さんだー!!」

♪ごーーーーーせーーーざ
♪ごーーーーーせーーーーざ
♪ごーーーーーせーーーーざ・くいーん。くいういーーーん。くううううういーーーん

♪デストローーイ。
どかん。

パンク姉さん「やー君達!お帰り。明日は頑張れよー。今のが私たちみんなの応援歌だ。」

ケン「デストローイって。ははは。凄い応援歌だなあ。」

壇上に続けて立ったのは・・・

ショータ「わ、校長!。何でまた。」

ショータの学校の校長チエゾウ「わはは、驚いてるな森川君。私は校長じゃ無いぞ。ただの君たちのファンだ。さあ、シロー君、彼らにそのジュース、あコーラか。何でもええわい。早く渡して・・・君たちの明日を応援するため皆集まったんだ。感謝しろよ。よしよしコーラ持ったな。はい。理事長、お願いします。」
ショータの学校の理事長りゅうち衆「あー君達。」
ショータ「わ、理事長まで」
「あー君達。不肖わたくしが乾杯の音頭をとらせていただきます。よこはまー、えと何だったかね、あ、よこはまーフギーブラザースの健闘を祈りまして、・・・・・

乾杯!

かんぱあい!かんぱああい!頑張れよ!がんあばれい!

チエゾウ「明日優勝したらたっぷり祝賀会やるからな。今日は簡単に食事だけだ。さあゆっくり食べて早く帰ってゆっくり寝て、明日に備えなさい。」

ブラザースの面々、あまりに感激して言葉が出ません。
廻りを見れば
ジャックさん、ヤマモトさん、オサムさん、アキラさん、みんな微笑んでます。
植木さん、キシダさん、ハナさん、イカリヤさんも
そしてナリタ刑事とイシバシ刑事まで

振り返るとシローおじさんがうなずいてます。
いつもの席に座って

「いただきまーす。」

全員で食べ始めました。
「よっしゃあ俺も喰うぞう」って声はアキラさん。

その時、店のドアが開いて
「おおお、間に合ったか。ぱぱぱパンコ・ロックてのに」
と飛び込んで来たのはおさむの父ちゃんです。
「何だ。さっき言ってたのこれのことだったんだ。」っておさむ。
「あら、終わっちゃったのね。でも食事には間に合ったみたいだから良かったわ。はいはい。いただきまーす」と急いで食べだしたのはマナミ姉ちゃん。
「あら美味しいわこのエビフライ。ばくばく。このお肉もいい味ねえ。」
親父「こら。年頃の娘がそんなにがっついて恥ずかしい。」
姉ちゃん「あら、いいじゃない今日は無礼講でしょ。美味しいわあ。ばくばく。あ、う、お、ぐげ、ご」
といきなり目を色黒させて虚空をつかみ出し「わ、どうした姉ちゃん。」
「水、つまた、水」
アッコが慌てて「はい、これ。これで。」
マナミ、一挙にごくごく。「あー助かったーーー。はいいけどこれビールじゃない。はい。おかわり。持ってきてー。」

店中それ見て爆笑。

ケン、植木さんを見つけて「あ、植木さん。明日のことなんですけど・・・」
「明日?ああ、わかってるって。この前の進行通りやるんだろ。まかしとけって。
「それよりもう一人明日助っ人加わるぞ。おーい。タニ君。」
「タニさん?」
呼ばれてトイレから出て来たのは
おさむ「あ、あの時のタクシーの・・・」
アッコ「運転手さんだ。」
ケン「そう言えば昔、ミュジシャンだったって・・・」

タニ「ははは。この前仕事が終わって来て見たら植木さんたちが演ってたから。びっくりしたよ。」
植木「タニ君は昔の僕らのバンドのメンバーだったんだ。」
ケン「そうだったんですか。で、楽器は?」
タニ「これさ。」
後ろ手から取り出したのは長ーーーいラッパ。
タニ「トロンボーン!」
♪ぽぱぱぱぱぽぱああ

ケン「わ、凄い。でも明日いきなしで大丈夫ですか?ご迷惑なんじゃ。」
植木「なーに、大丈夫大丈夫。昔はいつも楽譜初見でやったもんだ。そのへんは抜かりないよ。」

ケン「じゃみんな!

「よろしくお願いしまーす。」

最強の助っ人を得た横浜ブギ・ブラザース。明日の準備はもう万全です。


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posted by 山 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 第14回「前夜祭」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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